4G周波数帯で5Gを使うとどうなるの?

皆さま、こんにちは。いつもKCME Tech Blogをご覧いただきありがとうございます。
お盆も過ぎ、陽も短くなってきましたが、まだまだ暑い日が続きそうですね。水分補給を忘れずに、自愛下さい。

さて、今回は5G関連で面白い話題がありましたので紹介いたします。

総務省は携帯電話各社が展開する5Gの基地局数を23年度末までに当初計画の3倍にする方針を発表し、制度改正を行うそうです。この文章だけをみると、素晴らしい!となりますが、ちょっと待って下さい。実はちょっとしたトリック?!的な仕掛けがあります。

 

実は5Gのメリットの1つである超高速通信ですが、この“超”高速通信が実現できないのです。

 


5Gのメリットとは?

5Gのメリットとしては、

1. 超高速通信
2. 超低遅延
3. 多数同時接続

の3つがあります。

このうち、現在の一般的なエンドユーザーが初めに実感するのは、1番目の超高速通信ではないかと思います。docomoが現在提供している5Gではスペック上、3.5Gbpsもの速度が実現されています。これは一般的な家庭で使っている光固定回線の速度をも上回り、例えば映画などの動画も、最高画質でもローカルに保存しているファイルのように、待ち時間なく好きなところまで早送りできるような速度になります。


”超”高速通信でない5G ?!

今回の総務省の制度改正で行われるのは、現行の4Gで使われている周波数を5Gでも使用できるようにするものになり、本来の5Gで使用される28GHzなどの周波数より、低い周波数となります。

大雑把になりますが、電波は周波数が低いと1つのアンテナ基地局でカバーできる範囲が広くなり、サービスエリア展開においては有利になります。現在大手通信事業者で使っている最も低い周波数は700MHz帯で、5Gで使われる28GHzはその4倍も高い周波数になります。
また、こちらも大雑把な言い方になりますが、通信速度については、周波数が高いほど高速通信が行えるようになります。したがって、5Gでは28GHzという高い周波数がもちいられているのです。

イメージとしては下の図のようになります。

もちろん、4Gの周波数で5Gを展開しても、超高速通信以外のメリットは享受できます。逆にいうと、日本の多くの場所で予定より早く一部の機能とはいえ、5Gを利用できるようになります。低遅延が必須といえるロボットなどの遠隔操作などの分野にとっては、メリットのある展開といえるのではないでしょうか。また、一部機能であっても次世代通信を早く日本中に展開することによって、今は想定されていない新たな分野での活用も期待できます。


それでもワクワクする今後の5G

5Gの展開は、各通信事業者間で今最も競争の激しい分野です。また、ひと言に5Gといっても、NSA方式、SA方式、展開する周波数での違いもありますし、5GのMVNO、ローカル5G、LPWAなどとの競争も予想されます。
今後もしばらく5GはIT業界において話題の欠かない、最も熱い分野の1つでありつづけるでしょう。

もちろんKCMEでは、これらの最新テクノロジーに関する技術を提供していますので、少しでもご興味があれば、ぜひお問合せ下さい。


 

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