【新機能紹介】Alteryx Designer 2021.4

新機能紹介シリーズ Alteryx Designer 2021.4

2022年2月2日にAlteryxDesignerの2021.4バージョンがリリースされました。

 

2022/02/18時点で以下の不具合が発生しています。ご利用の場合はご注意下さい。

2022/02/19時点でダウンロードが停止されました。2021.4.2のリリースにより解決されるとのことです。

・Designer:Excelファイル(xlsx)の1行目がNullだと1行目が読み込まれないことがある
・Server:チェーンアプリで2番目以降のアプリがGalleryで実行されない
・Server:GalleryAPIv1でPrivate Subscription/Studio API keysを使うと不明な例外が発生して失敗する

Issues in 2021.4.1

2022/03/19時点でDesigner 2021.4.2.02731がリリースされましたが、AMP Engineに脆弱性があるとのことなのでAMP無効を推奨する、とのことです。

2022/04/21時点で2021.4.2.07064がリリースされています(今回はパッチ提供)。AMP Engineの脆弱性が改善された、とのことです。

 

 

今回からインストーラのアイコンが変わり、アイコン、スプラッシュウィンドウ(起動時の画面)も大きく変わりました。

designer_installer

今回はテキストマイニングカテゴリに1つツールが追加されました。

Designer 2021.4 リリースノート 

詳細について紹介していきます。

バージョンアップ概要

  • Designer と Alteryx Platform のリンク機能
  • Intelligence Suite ツールに機能追加
  • ツールアップデート
    • XML パースツールの機能拡張
    • CEF アップグレード
  • AMP Engine
    • エンジン互換モード
    • AMP の「すべての入力に対するレコード制限」
  •  その他機能バージョンアップ
    • パブリック Gallery と Designer
    • データ接続マネージャー (DCM)
    • サポートファイルを生成
    • エラーメッセージの機能拡張
    • 顧客向けテレメトリーログファイル
    • 特定のユーザーのために製品を確保 (管理者のみ)

バージョンアップ 個別解説

Designer と Alteryx Platform のリンク機能

DesignerのAlteryx Platformがリンクできるようになりました。

が、現時点、日本ではAlteryx Platform(Designer Cloud等)がリリースされていないため現在のところ利用できません。

 

Alteryx Platformから開く:

Alteryx Platformから開く

Alteryx Platformへ保存する:

Alteryx Platformへ保存する

将来的に生きてくる機能ということで期待したいと思います。

 

Intelligence Suite に機能追加

オプション機能である「インテリジェントスイート」がさらに強化されました。今回は、「テキストマイニング」カテゴリに固有表現抽出ツールが追加されています。

    新バージョン(v2021.4)

    TextMiningTool 2021.4

    旧バージョン(v2021.3)

    テキストマイニングカテゴリ

    追加されたツール

    • 固有表現抽出(Named Entity Recognition)

    ツールの内容としては、以下のとおりです。

    固有表現抽出ツールを使用すると、テキストデータ内の定義済みエンティティまたはカスタムエンティティ (人、場所、または物など) を識別するモデルをトレーニングできます。

    残念ながら現時点では日本語未対応です。

     

    ツールアップデート

    いくつかのツールにアップデートが入っています。

    • XML パースツールの機能拡張
    • CEF アップグレード

     

    XML パースツールの機能拡張

    軽微なアップデートですが、XMLパースツールに元の解析フィールドを下流に渡さないオプションが追加されました。これにより比較的容量を消費していた元フィールドを削減することができるようになりました。

     

    新バージョン(v2021.4)

    XMLパースツール v2021.4

    旧バージョン

    XMLパースツール v2021.1

     

    CEFアップグレード

    CFEがアップグレードされたことでいくつかのコネクタの問題が解決しています。これにより、以下コネクタの認証時に起きていた空白のページが表示される問題が解決します。

    • OneDrive
    • Dropbox
    • Dataverse
    • Box
    • SharePoint
    • Power BI

    コネクタのバージョンと対応するDesignerのバージョンの互換性情報が公開されましたので、こちら を参考にして下さい。

     

    AMP Engine

    AMPエンジンも機能アップしました。バグも数多く修正されています。

     

    エンジン互換モード

    AMPエンジンにて、旧エンジンと同様のふるまいをするエンジン互換モードが設定できるようになりました。ワークフロー設定の「ランタイム」タブにて設定できます。

     

    エンジン互換モード設定

     

    このふるまいというのは「レコードの順序」のことを意味しますが、旧エンジンで作成したワークフローをAMPエンジンで実行した際に、データの並び順が変わることで、想定外の結果が出ることがありましたが、AMP園児で動作させた際に旧エンジン相当の並び順になるためワークフローの互換性が向上します。

     

    なお、エンジン互換モードを使用すると、旧エンジンと同様になるために並べ替えを行うためパフォーマンスが若干低下します。しかしながら、旧エンジンよりは高速とのことです。

     

    影響を受けるツール:

    • バッチマクロ
    • クロスタブ
    • 結合 (特定フィールドによる結合)
    • 複数結合 (特定フィールドによる結合)
    • 複数行フォーミュラ (グループ化)
    • ポリビルド
    • 累積 (グループ化)
    • サンプリング (列でグループ化)
    • 集計 (グループ化)
    • タイル (列でグループ化)
    • ユニーク

    ※ヘルプより持ってきており、実際に試していませんのでご了承下さい。

     

    詳細はエンジン互換モードのヘルプ をご参照下さい。

     

    AMP の「すべての入力に対するレコード制限」

    ワークフロー設定のランタイムタブにて「すべての入力に対するレコード制限」という項目に数値を入れることで、データ入力ツールなどで読み込む際のレコード数を制限することができますが、AMPエンジンでは動作していませんでした。

     

    すべての入力に対するレコード制限

    今回のバージョンアップにより、これが有効に動作するようになりました。

     

    旧バージョン

    Engineのレコード制限 v2021.1

    旧バージョンでは、「すべての入力に対するレコード制限」に1と入れても、3レコードが読み込まれています。

     

    新バージョン

    Engineのレコード制限 v2021.4

    新バージョンでは1と入れることで1レコードのみ読み込むようになりました。

     

    その他

    • パブリック Gallery と Designer
    • データ接続マネージャー (DCM)
    •  サポートファイルを生成
    •  エラーメッセージの機能拡張
    •  顧客向けテレメトリーログファイル
    • 特定のユーザーのために製品を確保 (管理者のみ)

     

    パブリックGalleryとDesigner

    こちらは機能ダウンです。

    Public Galleryが2021年12月末を持ってCommunityの方に移管されたため、Public Galleryが使えなくなりました。これによりPublic Galleryへ保存する機能も使えなくなりました。

     

    Public Galleryの移行に関してこちら を参照下さい(英語ですが)。

     

    データ接続マネージャー (DCM)

    データ接続マネージャーは、ユーザー資格情報を格納するための統合セキュア保管庫です。これを利用すると、資格情報をワークフロー外部に移動したり、Alteryx製品間(DesignerとServer間等)で同期できるようになります。

    設定は、ユーザー設定の「DCM」タブにて行うことができます。

    データ接続マネージャー

     

    詳細はヘルプページ「DCM.E」 をご覧ください。

     

    サポートファイルを生成

    2021.3にて、メニューの[ヘルプ]-[サポートファイルを生成]からトラブルシュート時に役立つテクニカルサポートファイルを生成できるようになりましたが、さらにバージョンアップしたようです(旧バージョンのヘルプとの比較ができないため詳細不明となります)。

    中身に不要なものがあれば削除してからアップロードするようにしてください。

     

    サポートファイル生成

     

    エラーメッセージの機能拡張

    結果ウィンドウに表示される特定のエラーメッセージがコミュニティの記事とリンクされるようになったようです。日本語版ではまだ発見していないので、英語版のみの対応の可能性があります。

     

    エラーリンク

     

    クリックすると、Communityのナレッジベース に飛びました。

    ナレッジベース

     

    顧客向けテレメトリーログファイル

     

    組織内のユーザーに関するテレメトリーを収集します。この機能を使用すると、データを解析して使用状況を把握し、ガバナンスとコンプライアンスを向上させ、監査要件を満たすことができます。

     

    のことですが、英語版のリリースノートの方が少し詳しく書いていました。

    ワークフローのメタデータとXMLをローカルログに記録し、それをユーザー側で変更管理や部門内の使用率などの任意の数のプロセスを自動化するために使うことができるようになりました。あくまでユーザー側が使うためのものであり、Alteryxに送信されるものではないとのことです。

    この実際の活用方法については触れられていません。

     

    特定のユーザーのために製品を確保 (管理者のみ)

    Alteryx License Serverにて、管理者が特定のユーザーのアクセス権を確保できるようになりました。Alteryx Designer 2021.2以降のバージョンに対応しています。

     

    詳細はこちら を参照下さい。

     

    ※Alteryx Designer 2021.4.1.04899時点の情報です

     

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