Alteryxツールアイコン「空間情報ツール」(Spatial Info Tool)をご紹介します
空間情報ツール (Spatial Info Tool)
[空間]カテゴリの[空間情報]ツールについて紹介します。概要
このツールは、空間オブジェクトの各種情報を取得するツールです。重心点の緯度経度や面積等様々な情報を取得できます。
設定項目
空間オブジェクトフィールド
情報を取得したい空間オブジェクトが格納されているフィールドを指定します
出力するアイテム
名称 | 名称(英語) | 項目名 | 説明 |
---|---|---|---|
ペアノ鍵 | Peano Key | PeanoKey | ペアノキーを取得できます
※ペアノキー:1次元配列に値を格納できるようにX、Y座標をマージしたもの。詳細はヘルプをご覧ください |
ポイント数 | Number of Points | NumPoints | 空間オブジェクトが含むポイント数(頂点数)を取得できます |
中心点:SpatialObj | Centroid as Spatial Object | Centroid | 空間オブジェクトの重心点をポイントオブジェクトで取得できます |
中心点:XY座標フィールド | Centroid as X and Y Fields | CentroidX、CentroidY | 空間オブジェクトの重心の緯度経度を取得できます
|
境界矩形:XY座標フィールド | Bounding Rectangle as X and Y Fields | BR_Left、BR_Top、BR_Right、BR_Bottom | 境界矩形を作成し、
として取得できます |
境界矩形:ポイント | Bounding Rectangle as Point | BR_TopLeft、BR_BottomRight | 境界矩形を作成し、左上のポイントと右下のポイントをポイントオブジェクトとして取得できます。 |
境界矩形:ポリゴン | Bounding Rectangle as Polygon | BR_Polygon | 境界矩形をポリゴンオブジェクトとして取得できます。 |
空間オブジェクト型 | Spatial Object Type | ObjType | 空間オブジェクトのタイプを取得できます
|
終端地点:SpatialObj | End Points as Spatial Object | Start、End | 空間オブジェクトの開始点、終点をそれぞれポイントオブジェクトとして取得できます
|
終端地点:XYフィールド | End Points as Spatial X and Y Fields | Start_X、Start_Y、End_X、End_Y | 空間オブジェクトの開始点、終点をそれぞれポイントオブジェクトとして取得できます
|
部品数 | Number of Parts | NumParts | オブジェクトを構成するパーツの数を取得できます(1つのレコードに複数のポリゴンを含むようなマルチポリゴンの場合に2以上の数を返します)。 |
長さ(キロメートル) | Length(Kilometers) | LengthKm | 空間オブジェクトの長さをキロメートル単位で取得できます。ポイントオブジェクトは0を返します。ポリゴンの場合は、ポリゴンの外周の長さを返します。 |
長さ(マイル) | Length(Miles) | LengthMi | 空間オブジェクトの長さをマイル単位で取得できます。ポイントオブジェクトは0を返します。ポリゴンの場合は、ポリゴンの外周の長さを返します。 |
面積(平方キロメートル) | Area(Square Kilometers) | AreaSqKm | 空間オブジェクト(ポリゴン)の面積を平方キロメートルで取得できます。ポリゴン以外は0を返します。 |
面積(平方マイル) | Area(Square Miles) | AreaSqMi | 空間オブジェクト(ポリゴン)の面積を平方マイルで取得できます。ポリゴン以外は0を返します。 |
XY座標出力に使用する投影法
出力するアイテムがXY座標(緯度経度)の際、ここで指定した投影法の緯度経度で値を出力します。デフォルトはWGS84です。
サンプル
空間情報ツールの出力結果サンプルを掲載します。色々な情報を出力できますが、アイテムによっては使い所が難しいものもあるかと思います。
なお、サンプルとしての入力データは以下のような図形です。
ペアノ鍵
ポイント数
ポイント(節というか頂点)の数と一致します。
中心点:Spatial Object
空間オブジェクトの重心が青で表現されています。なお、ポイントオブジェクトはそのままポイントが出てきます(=重心)。
※項目名は中心点とありますが、実際はCentroidなので「重心」です
中心点:XY座標フィールド
「中心点:SpatialObject」との違いは、緯度経度で出力することです。参考のために、ポイント作成ツールを使って地図上に載せた結果も掲載しますが、「中心点:SpatialObject」と同じ結果が得られています。
境界矩形:XY座標フィールド
境界矩形を描いた時の左上と右下の緯度、経度がそれぞれ出力されています。
境界矩形:ポイント
境界矩形を描いた時の左上と右下の頂点をポイントとして出力しています。
境界矩形:ポリゴン
各空間オブジェクトに対して境界矩形が取得できています。なお、ポイントオブジェクトは入力と同じものが出力されています。ラインオブジェクトはわかりにくいですが、矩形になっています。
空間オブジェクト型
空間オブジェクトのタイプを取得できます。一筆書きで書いたラインオブジェクトは単なる「Line」として認識されるようです。
元々のサンプルとは別のサンプルを入力してみました。ラインを2本書いてサマライズツールの空間結合で一つのレコードにしたもの(マルチライン)を入力したところ、「PolyPolyLine」として認識されました。
終端地点:SpatialObj
終端ということで、開始地点と終了地点をポイントオブジェクトとして取得できます。
終端地点:XY座標フィールド
「終端地点:SpatialObj」の開始地点と終了地点をXY座標(緯度経度)で取得しているものです。
部品数
部品数については、マルチポリゴンやポリラインの場合にカウントされます。単一のポイント、ライン、ポリゴンの場合は1としてカウントされます。
こちらは、マルチポリゴン・ポリラインの例です。確かにオブジェクトの数の分だけカウントされています。
長さ(キロメートル)
長さはポイントオブジェクトは0、ライン(ポリライン)は長さ、ポリゴンは外周の長さとなります。
長さ(マイル)
長さはポイントオブジェクトは0、ライン(ポリライン)は長さ、ポリゴンは外周の長さとなります。
面積(平方キロメートル)
面積はポリゴンのみ出力され、他のオブジェクトは0となります。
面積(平方マイル)
面積はポリゴンのみ出力され、他のオブジェクトは0となります。
その他
穴あきポリゴンの場合
サンプルとして、以下のような穴あきポリゴンを試してみました。
これは、大きなポリゴンを小さいポリゴンで切り取って作ったものです。
想定としては、
面積:大きなポリゴンの面積-小さなポリゴンの面積
外周の長さ:大きなポリゴンの外周+小さなポリゴンの外周
となるはずです。
結果としては、以下の通り。
想定通りの計算通りとなっています。
ちなみに、穴あきポリゴンはパーツ数(NumParts)が2となるようです。
※Alteryx Designer 2018.4.5.55178時点の情報です