【Alteryx関数シリーズ】ファイナンス関数の使い方

Alteryxで使用できる関数の「ファイナンス関数」の使い方をご紹介します

ファイナンス関数は、金融領域で使用される関数です。

フォーミュラツールのファイナンス関数一覧

やりたいこと 関数名 算出する値
複合年間成長率の計算 FinanceCAGR 年平均成長率(Compound Average Growth Rate)
実効年利率の計算 FinanceEffectiveRate 実効年利率(Effective Annual Interest Rate)
金利を期間ごとに計算 FinanceRate 金利(interest rate)
名目金利の計算 FinanceNominalRate 名目金利(Nominal Annual Interest Rate)
投資の現在価値の計算 FinancePV 現在価値(Present Value)
投資の将来価値の計算 FinanceFV 将来価値(Future Value)
将来価値スケジュールの計算 FinanceFVSchedule 将来価値スケジュール(Future Value Schedule)
投資の正味現在価値の計算 FinanceNPV 正味現在価値(Net Present Value)
日付付き投資の正味現在価値の計算 FinanceXNPV 正味現在価値(Net Present Value)
正味現在価値がゼロとなるようなリターン率の計算 FinanceIRR 内部収益率(Internal Rate of Return)
日付付きの内部収益率の計算 FinanceXIRR 内部収益率(Internal Rate of Return)
修正した内部収益率の計算 FinanceMIRR 修正内部収益率(Modified Internal Rate of Return)
日付付きの修正した内部収益率の計算 FinanceMXIRR 日付付き修正内部収益率(Modified Internal Rate of Return of an investment with dates)
 ローンの支払いを計算 FinancePMT  返済額 (Payment)

 

各関数の使い方とサンプル

FinanceCAGR ・・・ 複合年間成長率の計算

入力データに対して、複合年間成長率の計算を行います。入力値はすべて数値型となります。

FinanceCAGR(開始値, 終末値, 年数)
Sample

例:複利を前提として、1000万円の売り上げが3年間で1600万円にのびた場合の、年間平均成長率を算出します。

 

FinanceEffecitveRate ・・・ 実効年利率の計算

入力データに対して、実効年利率の計算を行います。入力値はすべて数値型となります。

FinanceEffectiveRate(名目金利, 支払い回数)
Sample

 

FinanceNominalRate ・・・ 名目金利の計算

入力データに対して、名目金利の計算を行います。入力値はすべて数値型となります。

FinanceNominalRate(実効年利率, 支払い回数)
Sample

 

FinancePV ・・・ 投資の現在価値の計算

入力データに対して、投資の現在価値の計算を行います。入力値はすべて数値型となります。

FinancePV(レート, 支払い回数, 支払い額, 将来価値, PayAtPeriodBegin)
Sample

例:以下の2つから、より将来の現在価値が高い投資を考えます。
A:2年後に110万円を受け取る
B:現時点で20万円を受け取り、1年後に50万円、2年後に35万円を受け取る

 

 

FinanceFV ・・・ 投資の将来価値の計算

入力データに対して、投資の将来価値の計算を行います。入力値はすべて数値型となります。

FinanceFV(レート, 支払い回数, 支払い額, 現在価値, PayAtPeriodBegin)
Sample

一定の金利またはリターン率を前提とした将来の特定の時点における資産の価値を算出します。

 

FinanceRate ・・・ 金利の計算

入力データに対して、金利の計算を行います。入力値はすべて数値型となります。

FinanceRate(支払い回数, 支払額, 現在価値, 将来価値, 支払い期間開始)
Sample

 

FinanceFVSchedule ・・・ 将来価値スケジュールの計算

入力データに対して、将来価値のスケジュールに基づく計算を行います。入力値はすべて数値型となります。

FinanceFVSchedule(初期元本, 年1レート, 年2レート......)
Sample

異なる年金利を適用された初期元本の将来価値を算出します。

 

FinanceNPV ・・・ 投資の正味現在価値の計算

入力データに対して、投資の正味現在価値の計算を行います。入力値はすべて数値型となります。

FinanceNPV(レート, 値1, 値2)

投資する対象のプロジェクトが生み出すキャッシュフローの現在価値を計算して、キャッシュフローの過剰または不足を測定します。

Sample

例:三年を期限とした100万円の投資商品があります。一年目、二年目、三年目に得られるキャッシュフローはそれぞれ50万円、40万円、30万円です。

レートが0.07の場合の、投資の正味現在価値を算出します。

三年目のキャッシュフロー30万円を20万円に変更すると、正味現在価値はマイナスになることが分かります。このプロジェクトへの投資は諦めた方が良いかもしれません。

 

FinanceXNPV ・・・ 日付付き投資の正味現在価値の計算

入力データに対して、日付付き投資の正味現在価値の計算を行います。入力値は数値型と日付型となります。

FinanceXNPV(レート, 値1, 日付1, 値2, 日付2)
Sample

 

FinanceIRR ・・・ 投資の内部収益率の計算

入力データに対して、正味現在価値がゼロとなるようなリターン率の計算を行います。入力値はすべて数値型となります。

FinanceIRR(値1, 値2)

レートと投資の利益によって、正味現在価値の値はプラスやマイナスになる可能性があります。正味現在価値がゼロとなるようなリターン率は内部収益率(IRR)と呼びます。

Sample

例:会社はABC三つのプロジェクトへ投資しています。各プロジェクトの業績を評価します。


一般的に、正味現在価値(NPV)と内部収益率(IRR)を合わせて、投資を決定するための評価指標となります。両方ともプラスの値のプロジェクトは、収益力が優れています。

 

FinanceMIRR ・・・ 投資の修正内部収益率の計算

入力データに対して、IRRに関する問題を解決するための修正した内部収益率の計算を行います。入力値はすべて数値型となります。

FinanceMIRR(レート, 再投資レート, 値1, 値ー2....)
Sample

MIRR関数は初期投資に関する利率や収益の再投資に対する利率が考慮した内部利益率が求められます。

 

FinanceXIRR ・・・ 日付付き内部収益率の計算

入力データに対して、日付付きの内部収益率の計算を行います。入力値は日付型と数値型となります。

FinanceXIRR(値1, 日付1, 値2, 日付2)
Sample

 

FinanceMXIRR ・・・ 日付付き投資の修正内部収益率の計算

入力データに対して、日付付きの修正した内部収益率の計算を行います。入力値は日付型と数値型となります。

FinanceMXIRR(レート, 再投資レート, 値1, 日付1, 値2, 日付2....)
Sample

 

FinancePMT ・・・ 日付付き投資の修正内部収益率の計算

入力データに対して、各期間でローン返済金の計算を行います。入力値は数値型となります。

FinancePMT(レート, 支払い回数, 現在価値, 将来価値, 支払い期間開始)
Sample

 

 

サンプルワークフローダウンロード

SampleWF_Formula_Finance

 

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