Tableauとは?-Tableauの概要をご説明します

Tableauの使い方及びどのようなツールなのか、概要についてご紹介します

Tableauはデータのビジュアル分析を行うためのプラットフォームです。

Tableauは「BIツール(ビジネス・インテリジェンス)」というカテゴリで語られますが、旧来のBIツールという枠に収まりきらない新時代のBIツール(モダンBI)です。

従来のデータ分析の問題点

従来のBIツールといえば、導入までにかなりのハードルがありました。

  • データの整備
  • スクリプトを組む能力が必要(プログラミング能力必要!)
  • 要件定義が必要
  • 改修のたびに要件定義が必要(つまり改修に時間がかかる)

ほぼビジネスユーザー単独での導入は難しく、IT部門の力が必要とされます。また、導入までにかなりの時間(=コスト)を必要とします。

最も課題となるのは、常に世の中の状況は変わるということです。世の中の状況が変わると見るべきものも変わります。つまり、常に変革していく必要がありますが、旧来のBIツールでは毎回要件定義が必要であり時間をかけて作ったダッシュボードも、利用を始めた頃にはすぐに次の変更が必要になるという状況に陥っていました。

そのような状況の中、常に変わり続けることができるTableauなどのセルフサービスBIが登場した、という流れとなっています。

セルフサービスBIとは

セルフサービスBIの特徴は、旧来のBIツールが抱えている問題を解決する、ということで、

  • ビジネスユーザーでも使えること(わかりやすさ)
  • 変化に強いこと(要求部門で作れる)
  • 早いこと(要件定義不要)

などがあげられます。

Tableauの使い方

それでは、セルフサービスBIのリーダー「Tableau」の使い方を見ていきたいと思います。

ここでは、分析の中心となるソフトウェア「Tableau Desktop」を中心に見ていきます。

Tableauではドラッグ&ドロップでデータを可視化していくことができます。

Tableauはドラッグ&ドロップでデータを可視化

各項目や数値は自動的に判断され、仕分けされます(Tableauの言葉では数値=メジャー、項目=ディメンションといいます)。

各項目や数値をドラッグ&ドロップで分析フィールドに入れていくことでデータを可視化していきますが、分析フィールドのどこに入れるか、でどのように可視化されるか、というのが決まっています。

 

最初は慣れが必要ですが、慣れてしまえばExcelでグラフを作るよりも圧倒的に早くて簡単です。慣れるためには、Tableauの豊富な学習リソースを使って学ぶことがTableauを使いこなす早道です。

Tableauは分析プラットフォームです

Tableauはビジュアル分析のためのプラットフォームです。単なるデータの可視化、分析ツールではなく、Tableau Desktopでデータのビジュアル化を行い、Tableau Server/Onlineで得られたインサイトを共有していく形で運用します。

Tableauプラットフォーム運用イメージ

分析で得られたインサイト(洞察)は、チームで共有していくことで効果を発揮していきます。得られたインサイトをTableau Server/Onlineで活用して共有していくことで、データドリブンカンパニーに変貌することができます。

Tableauの製品構成について

Tableau製品は大きく分けると3つに分けられます。

製品名 機能
Tableau Desktop ドラッグ&ドロップベースでデータを可視化していくツールです。ローカルPCにインストールして使うソフトウェアで、Tableau製品の中核となります。
Tableau Server/Online 組織内でビジュアライズされたダッシュボードを共有していくためのツールです。サーバーにインストールし、各PCからはWEBでダッシュボードを見ることができます。WEB編集機能を使えば、Desktopと同じようにデータを可視化したり、今あるダッシュボードを編集することができます。

※Tableau OnlineはTableau社がホスティングしているクラウド上のWEBサービスです。Serverに比べると一部制限事項がありますが、すぐに利用可能な利点などがあります。

Tableau Prep 分析するデータを準備するツールです(いわゆるETLと呼ばれる分野のツールです)。複数のデータソースの読み込み、データの結合、クリーニングなどをドラッグ&ドロップベースで行うソフトです。データのサマリーを表示しながら作業ができるため、データを理解しながら分析データの準備作業を進めることができます。

※ETL:Extract-Transform-Load データを抽出し、変換・加工し、データベースやデータウェアハウスに格納すること

ライセンス体系について

データ分析の流れとして、Tableauでは以下のような図を想定しています。

分析の役割分担

  • データの準備・分析をする人・・・1~4
  • 作られたダッシュボードを見て、新たな切り口を追加して分析する人・・・3~5
  • 作られたダッシュボードを見るだけの人・・・5

この流れに沿うように、Tableauのライセンスは役割別となっています。

ライセンス名称 想定される役割 利用できる製品
Creator データの準備、分析から共有までを行う方向け Tableau Desktop、Tableau Prep、Tableau Server / Online(データソース接続権限有り)
Explorer 作られたダッシュボードに対して新たな切り口を与えて追加の分析まで行いたい方 Tableau Server / Online
Viewer 作られたダッシュボードを見る(利用する)だけの方 Tableau Server / Online(編集権限なし)

※いずれのライセンスもServerもしくはOnlineのいずれかを選択する必要があります

Tableau Serverのススメ

Tableauサーバーはチームでの利用においては非常に便利です。

作成したダッシュボードをTableau Desktop上からそのまま「パブリッシュ」するだけでServerにアップロードされるので、あとはアップロードされたアドレスを共有したい人に通知するだけになります。重いファイルをメールで送ったり、フォルダに保存してその場所を通知したりするような面倒なことから開放されます。

また、Tableau Desktopが持っていない自動化などの機能が利用可能です。例えば、ホームページのアクセス状況などGoogleAnalyticsなどで作成したダッシュボードをわざわざ毎朝更新しなくても、Tableau Serverの自動更新機能を使うことで自動的にデータが更新され、毎朝ブラウザでアクセスするだけで最新のダッシュボードを見ることができます。

そして、基本的にはログインしないと共有されたダッシュボードは見れないようになっているため、セキュリティ的にも高いレベルで利用することができます。その管理もActiveDirectoryなど各種SSOにも対応しています。

価格について

  • ライセンスの価格はTableau社のエンドユーザー価格に準じます
  • ライセンスは1年間あたりのサブスクリプションでの契約となります

無料トライアルが可能です

Tableau製品は2週間の無料トライアルが可能です。

各製品はそれぞれ個別に試用することができます。最初はTableau Desktopから入り、Serverがどのようなものか知りたければ、Tableau社がホスティングしているOnlineを試してみましょう、すぐに利用可能なServer環境が利用できます(Serverは使うまでに設定などが必要ですので、実際に本格的に導入を検討する際にご利用頂くのが賢明です)。

また、データの準備を試したい場合は、Prepをお試しください。

 

学習リソース・コミュニティについて

Tableauは様々な方が情報を発信しており、非常にコミュニティが活発です(ユーザー会が頻繁に行われていますし、海外でも大きなイベントがあり、さらに国内でも年1回程度はイベントがあります)。また、Tableau社が公開するスキルアップのための学習リソースも豊富です。

※別記事にて詳しくご紹介しております

    弊社がお手伝いできること

    Tableau Desktopの使い方からServerの導入ご支援およびワークブック作成まで、Tableauの導入について以下の通りご支援させていただくことが可能です。

    • 製品の操作方法、技術的なご質問へのご回答
    • ハンズオントレーニングの実施
    • ヘルプデスク(定期実施)
    • ワークブックの作成
    • 環境構築・運用

    また、弊社はTableauと相性の良いセルフサービスデータ分析ツール「Alteryx」も正規代理店として販売しておりますので、セットでご購入およびサポートを提供可能です。

     

    BI製品のサポートはぜひKCMEで!

    AlteryxとBI製品を組み合わせた環境構築やサポートなど承ります。お気軽にご相談ください。

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