Alteryx社のサーバー製品「Alteryx Server」をご紹介致します
Alteryx Designerを導入し組織内で利用者が増えてくると、ワークフローを作る人、ワークフローを実行するだけの人、など役割分担が自然と決まってくるようになります。また、時間になったら定期的に実行するなどのスケジュール機能、ワークフローを共有する機能など、Alteryxを組織で使う際に必須となるプロダクトが「Alteryx Server」です。
本記事では、Alteryx Serverについて概要をご紹介します。
Alteryx Serverの主要機能
Alteryx Serverの主要機能は以下3つです。
- WEB UIでワークフローを実行する機能「Gallery」
- ワークフローを共有し管理する機能
- スケジュール実行機能
- 外部アプリとの統合を可能にする「Alteryx Server API」
それぞれ詳しく見ていきましょう。
WEB UIでワークフローを実行する機能「Gallery」
Galleryは、WEBのユーザーインターフェースとなっていますが、これを通じて公開されたワークフローの実行が可能です。もちろん、分析アプリなどにも対応しています。
ワークフローを共有し管理する機能
Serverでは、WEBのUIである「Gallery」上で「Collection」などの機能を用いてワークフローを他のユーザーと共有することができます。世代管理にも対応しています。
スケジュール実行機能
Alteryx Serverのワークフロー実行機能と、スケジューラによりワークフローを定期的に繰り返し実行することが可能です。この機能は、Serverのリソースを無限に利用しないようにワークフローの実行を内部的にコントロールしています。
外部アプリとの統合を可能にする「Alteryx Server API」
Alteryx Serverは、APIを提供しています。この「Alteryx Server API」により、分析結果を外部から呼び出し、社内アプリなどと統合することが可能です。また、APIを用いた効率的な管理も可能で、Desinger Deskopから「Server API」ツールを使ったServerの管理なども可能となっています。
Alteryx Serverでできないこと
一方、Alteryx Serverでできないことを見ていきましょう。
ワークフローの作成
ワークフローはDesigner Desktopで作成する必要があります。
データの保管
Alteryx Serverにはデータソースの保管機能はありません。データの保管の必要があれば、データウェアハウスなどの外部保存機能を利用しましょう。共有、スケジュール実行をするワークフロー自体はAlteryx Serverの持つデータベース内に格納されるようになっています。
データの保管にはもちろんリレーショナル・データベースが活用できますが、データ量が多い場合はクラウドのデータウェアハウスなどが適しています。クラウドのマネージド・サービスであれば、管理の手間も大きく削減できるためおすすめです。
Alteryx Serverの利用イメージ
これまでの記載の内容を踏まえた利用イメージは以下のような形となります。
ポイントとしては、
- ワークフローの作成には、作成者1名に対して、Designer Desktopのライセンスが1つ必要
- Alteryx Serverにアクセスするためのアカウントは、制限なく発行可能(追加料金などはかかりません)
- Alteryx Serverにはデータを貯める機能はないため、データを保存し別途データベース/データウェアハウスを準備する必要があります
Alteryx Server FAQ
Alteryx Serverの必要スペックは?
こちら を参照願います。最小ハードウェア要件が2022.1以降で変わっていますのでご注意ください。
Alteryx Serverの提供形態は?
ソフトウェアの形で提供されます。ハードウェアはライセンス費用の中に含んでいないため、別途購入もしくはクラウドのサーバー環境などが必要になります。また、導入(インストール)についてもエンドユーザー様で行って頂く必要がございます。弊社では、Alteryx Serverの導入サポートサービスがございますので、お気軽にご相談ください(物理サーバーのご提供も可能です)。
Alteryx Serverの対応OSは?
Alteryx Serverは、Windows Server OS上で動作します。
パブリッククラウドで利用できますか?
Amazon AWS、Google GCP、Microsoft Azureなどのクラウド上で稼働します。ライセンスのコア数は、物理コアに対応しています。詳細はこちら で確認できますが、Azureは1物理コア=1vCPUでそれ以外(AWS、GCP)は1物理コア=2vCPUです(ただし、Azureも1物理コア=2vCPUとなるインスタンスがあるためご注意ください)。
費用体系
Alteryx Serverは、コア単位での課金となります。そのため、作成できるユーザーアカウントは特に制限がありません。Gallery(WEB UI)の接続数やワークフロー実行数などのサーバーの負荷によって、スケールアップ(コア数の追加)、スケールアウト(ノード追加)の検討を行うこととなります。
高可用性を持つためのオプションは準備されていますか?
Alteryx Serverでは、高可用性(冗長性)を持つためのオプションが利用可能です。
ステージング環境は用意されていますか?
Alteryx Serverには、オプションでステージング環境を準備することが可能です。本番環境とは別に、テストの用の環境を別に持つことが可能です。
まとめ
Alteryx Serverは、Alteryxを組織で広く活用する際には必須のプロダクトです。ワークフロー共有によるコラボレーションだけではなく、スケジューラによる真の自動化やAPIによる社内アプリとの統合、そして役割分担によるコスト最適化をも図ることが可能です。
ただし、Alteryx Serverの利用にはサーバー管理者を立てるなど、Designer Desktopでは必要がなかった管理の手間も発生しますので、ご注意ください。運用、導入については弊社でご相談に乗ることが可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
※Alteryx Server 2023.1時点の情報です