【ThoughtSpotチャートシリーズ】ピボットテーブルについて

ThoughtSpotのピボットテーブルについて解説します

ピボットテーブルは、10.6でアーリーアクセス版の新ピボットテーブルがリリースされますが、本記事は10.5時点で利用できるピボットテーブルについて解説いたします。

ピボットテーブルとは?

ピボットテーブルは、グラフではありませんが、変形版の表形式として一つのチャートタイプとして選択することが可能です。データを縦持ちに持っているような項目を横持ちにして見やすくすることが可能です。

検索に必要な項目

ピボットテーブルの表示には、1つの属性(ディメンション)と1つの数値が必要となります。行と列に数値を設定することはできませんが、値として属性または数値を設定することが可能です。いずれも複数設定が可能です。

どのような表になるか?

ピボットテーブルは多機能で、通常のピボットテーブル以外に、ヒートマップモードを備えています。また、様々な表現方法があるので、具体的な例をお見せしたいと思います。

 

標準的なピボットテーブル

行にサブカテゴリ、列は年単位の日付、値に販売価格合計を指定した標準的なピボットテーブルです。

行に複数の属性を追加したピボットテーブル

行に複数の属性を追加すると、グルーピングされます。

グルーピングされた行は、下向き三角のボタンで開いたり閉じたりすることができます。

 

値に複数の数値を入れたピボットテーブル

値に複数の数値を追加することが可能です。

グルーピングされた行は、下向き三角のボタンで開いたり閉じたりすることができます。

 

列に複数の属性を入れたピボットテーブル

列に複数の属性をいれることも可能です。この場合、各属性ごとの列が作成されます。

グルーピングされた列は、下向き三角のボタンで開いたり閉じたりすることができます。

 

ヒートマップモードを使ったシンプルなピボットテーブル

シンプルなピボットテーブルをヒートマップモードで表現した例です。

ヒートマップモードを用いて値に2つの数値を入れたピボットテーブル

ヒートマップモードを用いて、値に2つの数値をいれると、異なる数値項目は別の色で表現してくれるため非常に見やすいピボットテーブルとなります。

ヒートマップモードを用いて値に2つの数値を縦に表示したピボットテーブル

グラフの設定で、複数の数字を横に表示していましたが、縦に表示することも可能です。

ヒートマップモードで列を使わずに複数の数値を入れた場合

列を使わずに、複数の数値のみをいれることも可能です。

組み込みの計算式を利用する

ピボットテーブルには組み込みの計算式が用意されています。以下の例は、行の合計に対しての割合を適用し、条件付き書式で10%以下の項目の背景色を変更したものです。

条件付き書式には、計算式の結果に対して適用することができます。今回の場合であれば、値が0.1以下の項目の背景色を変更しています。

 

値に属性を設定

値には属性を設定することが可能です。良い例ではないかもしれませんが、市区町村で売上が一度でもあったかどうか、あれば「●」が表示されるようなピボットテーブルがこちらです。

属性の場合は、複数の属性がある場合がありますが、カンマ区切りで一つのセル内に収納されます。例えば、行を都道府県にして、値を市区町村にすると以下のように市区町村がカンマ区切りで格納されます。

 

属性を値に設定した場合、ヒートマップモードは利用できません(条件付き書式は利用可能です)。SpotIQも同様に利用不可能となります。

 

「行」の行のプロパティ設定

「行のプロパティ」の設定は、列名の変更のみとなります。

「列」の行のプロパティ設定

「列の行プロパティ」の設定は、列名の変更のみとなります。

「値」の行のプロパティ設定

「値の行プロパティ」の設定は、列名、数値の形式、条件付き書式の変更となります。

カスタマイズ項目

ピボットテーブルのカスタマイズ項目は、「サマリー」「サマリーポジション」「値を表示する単位」「表示形式」「表示」となります。

 

サマリー

サマリーはそれぞれの合計行・列を表示する、しないを切り替えることができます。

以下の例では、総計の非表示、小計は列のみ非表示にしています。小計の行方向については、属性でグルーピングされているため消すことができません。

サマリーポジション

サマリーポジションは、合計行・列の場所を変更することができます。デフォルトでは「ボトム」ですが、上に持ってきたい場合は「上位」を選択することになります。

 

値を表示する単位

値を表示する単位は、「列」と「行」で選択できますが、値に複数項目を入れた時の表示方向を決定するオプションです。

「列」に設定した場合:

 

「行」に設定した場合:

表示形式

表示形式の項目は、組み込みの計算式を選択可能です。

  • 計算なし(デフォルト値)
  • 行の小計との割合
  • 列の小計との割合
  • %(行総計中)
  • %(列総計中)
  • %(総計中)

から選択が可能です。若干書き方が変ですが、すべてパーセンテージでの表記で、どこに対する割合を計算するか、という違いのみとなります。

 

コンパクト行ヘッダー

デフォルトでオンになっています。

オンの場合:

オフの場合:

オフにすると、行や列に複数属性を入れている場合に、上位の位置にある属性の表示が横に並びます。

 

ヒートマップモード

デフォルトでオフになっています。オンにすると、ヒートマップとなり、値に応じて背景色が変化します。

 

応用

カレンダー表示

週番号や曜日を数式やキーワードで作成すれば、カレンダーのような表記も可能です。

 

制限事項

  • ピボットテーブルの最大表示行数は10万行となります。
  • ピボットテーブルのもとになるSQLに、TopもしくはBottomキーワードが含まれると、列と行の集計が正確ではないです。
  • ヒートマップモードは、条件付き書式が使えません。
  • 集計された列または数式を含む列をフィルター処理できません。
  • 累積関数、移動関数、パススルー関数はサポートしていません。

 

関連URL

ThoughtSpotドキュメント:Pivot Table 

※2025/02/21時点の情報です(バージョン10.6.0.cl-255)

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