【Alteryxアイコン200連発】「LLM上書き設定」ツール(LLM Override Tool)

Alteryxツールアイコン「LLM上書き設定ツール」(LLM Override Tool)をご紹介します

LLM上書き設定ツール(LLM Override Tool

[GenAI]カテゴリの[LLM上書き設定]ツールを紹介します。

 

概要

LLM上書き設定ツールは、Alteryx Oneプラットフォームに接続し、LLM接続情報を取得し、LLMへ接続するためのツールです。基本的にAlteryx Oneプラットフォームに存在する接続設定のみを利用することが可能です(デフォルト準備されたLLMも2種類接続可能なので、必ずしもAlteryx Oneプラットフォームに自分で設定を作成する必要はありません)。

このツールを使うためには?(契約関係)

本ツールはエディションベースの契約(Alteryx Oneでの契約)かつ、AI Builderのオプション契約がある場合のみ、LLMリストが取得されます(AI Builderは、Intelligence SuiteとGenAIツールが利用できるオプション契約です)。

また、ベーシックユーザーロールの方(Basic Creator)は利用できません。フルユーザーロール(Full Creator)の権限が必要です。

 

設定項目

Set Up a Connectionをクリックすると、まずAlteryx Oneプラットフォームへのログインを行います。成功すると、利用可能なLLMのリストが出てくるため、そこで利用したいLLMのモデルを選択します。その後、M出力を他のGenAIツールのM入力に接続する形で使っていきます。

 

利用可能なモデルについて

デフォルトで利用可能なモデル

デフォルトで利用可能なモデルは以下の2つです。

  • Open AI(Alteryx Engineering)
  • Vertex AI(Alteryx Engineering)

 

Geminiの場合は、2.5Proなどはないようです・・・。

 

好きなモデルを使いたい場合

一方で、自分で好きなモデルを使うこともできます。この場合、Alteryx ONEのクラウド環境のDataのConnectionsにて事前に接続設定を作成しておく必要があります。対象となるLLMは現時点(2025年9月)時点では以下のとおりです。

  • Amazon Bedrock
  • Anthropic
  • Azure OpenAI
  • Cohere
  • Databricks
  • DeepSeek
  • Google Gemini
  • Google Vertex AI
  • Groq
  • Hugging Face
  • Mistral
  • Open AI
  • Perplexity
  • xAI

外部LLMを使う場合は、利用規約などを注意深く確認してください。送信したデータが再学習になど使われるような契約もありえます。

実際のやり方は以下を参照ください。

 

使い方

GenAIツールを配置し、接続設定、ログインを行う

LLM上書き設定ツールをキャンバスにドラッグ&ドロップします。

LLM上書き設定ツールの設定画面は以下のとおりです。

ここで、Set Up a ConnectionをクリックしてLLMへ接続していきます。初期状態であれば、以下の通りAlteryx Oneプラットフォームの接続設定がないと思います。

右上の「+New」ボタンをクリックしてAlteryx Oneプラットフォーム設定を作っていきましょう。

 

ここで入力するものは、接続設定名(Data Source Name)、Base URL、Workspace Nameの3つです。接続設定名はお好きなもので。

  • Base URL

接続するAlteryx Oneプラットフォームの一番トップのURLを入力します。アクセス時に使われるURLは以下のようになっていると思いますが、この「.com」までの部分を使います。

https://au1.alteryxcloud.com/cloud-portal?workspaceGid=[YOUR WORKSPACE ID]

上のような形であれば、「https://au1.alteryxcloud.com」を入力します。

  • Workspace Name

ワークスペース名は、ログイン時に選択しているもの、もう少し確認しやすいものとしては、Alteryx Oneプラットフォームにログインしたときに右上に出てくるワークスペース名のことです。

必要事項を入力し、「Save」ボタンをクリックすると、次はCredenstialを作成する必要があります。

 

右中央にある「+Connect Credential」ボタンをクリックします。

 

ここは、ほぼそのまま進めればオッケーですが、「Allow connection for SDK」にチェックを入れておきましょう。ちなみに、「Test Connection」ボタンは機能しないようなので、無視してそのまま「Create and Link」をクリックしてください。

 

「Connect」ボタンが青色になっていればLLMへの接続が可能になります。青色になっていない場合は、「Allow connection for SDK」にチェックが入っていないと思いますので、チェックを入れてください。

この後、Alteryx Oneプラットフォームにログインすることになります。パブリックプレビュー版では一度目は失敗するとのことなので、二回ログインする必要がありますが、成功するとブラウザに以下のような成功メッセージが出ます。

 

このブラウザのウィンドウは消してオッケーです。それではDesignerに戻りましょう。うまくいっていれば、以下の通り「Authentication Verified」という緑色のメッセージが出ます。

 

あとは、LLM ProviderとModelを選択するだけです。

Modelを「Default Model」にすると、「Gemini 2.0 flash」になるようです(Alteryxの動画より)。そのため、LLM ProviderをOpen AIにすると各GenAIツールの方でエラーになるのでご注意ください。Modelを「Default Model」にする場合は必ずLLM Providerを「Vertex AI (Alteryx Engineering)」にしてください。基本的にはちゃんとModelは指定したほうが良い、ということになるかと思います。

 

まとめ

  • LLM上書き設定ツールについて紹介しました
  • LLM(Alteryx Oneプラットフォーム)への接続の手順をご紹介しました
  • 利用できるLLMプロバイダおよびモデルについて紹介しました

 

不具合等

今回の検証で発生した不具合についてご紹介します。

認証の問題

パブリックプレビューで判明している既知の制限として、1回目のAlteryx Oneプラットフォームへの認証が失敗する、という情報が記載されています。2回目は成功するので、同様の事象が発生した場合は再度認証をやり直してください。

以下の認証画面が出ないときは失敗です。

何かを契機で時間差で出たりもしてよくわからないですが、GA版(商用版)では治るといいですね・・・。

翻訳がされていません

現時点では、日本語UIにすると、ラベルにリソースが割り当てられていないものがあるため、以下のようにおかしな表示になる項目があります。現時点では英語UIでの利用を推奨します。

 

※Alteryx Designer 2025.1.2.120 時点の情報です

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