【新機能紹介】Tableau 2021.1
2021年3月25日にTableauの2021.1バージョンがリリースされました。
今回はSalesforce関連で新しい革新的な機能が追加されています。
また、LODに関する機能や拡張機能のギャラリーの追加、各種機能の使い勝手向上が図られています。
Tableau Desktop 2021.1 リリースノートfa-share-square-o
詳細について紹介していきます。
バージョンアップ概要
以下、機能の一覧と対応ソフトウェアを記します。
機能概要 | 対応ソフトウェア |
---|---|
Tableau の Einstein Discovery | Desktop, Server, Online |
Einstein Discovery ダッシュボードの拡張機能 | Desktop, Server, Online |
Tableau 計算の Einstein | Desktop, Server |
クイック LOD | Desktop, Server, Online, Public |
通知エクスペリエンスの統一 | Server, Online |
Microsoft Azure 接続機能の強化 | Desktop, PrepBuilder, Server |
製品拡張機能ギャラリー | Desktop, Server, Online, Public |
Tableau の Customer 360 Audiences コネクタ | Desktop, Server, Online |
「データに聞く」機能の強化 | Server, Online |
ヘッダーと軸の機能強化 | Desktop, Server, Online |
KMZ 空間ファイルのサポート | Desktop, Server, Online, Public |
Snowflake 空間データのサポート | Desktop, PrepBuilder, Server, Online |
Web 作成機能の向上 | Server, Online |
Web 作成時のデバイスデザイナー | Server, Online, Public |
SAP HANA 接続時の JDBC (Windows) | Desktop |
Tableau Prep での Excel への書き込み | PrepBuilder |
データ品質に関する警告の自動化 | Server |
Tableau Catalog の検索機能の強化 | Server |
メトリクスの機能強化 | Desktop, Server, Online |
ライセンスの改善 | Server |
Tableau Server Management (TSM) の機能強化 | Server |
Tableau Public での検索の改善 | Public |
バージョンアップ 個別解説
Tableau の Einstein Discovery
Salesforce では、日々急速に増加する顧客のデータをAIを活用して高度な分析ができるように、Einstein Discoveryの提供が行われています。
これを扱うことで企業は分析モデルを構築したり専門家の協力を得ることなく、営業やマーケティング担当が顧客とやり取りをスマートに行うために必要なインサイトを与えることができます。
Einstein Discoveryは、すべてのトレンドが有効であることを確認するために何千もの統計チェックを行い、検知されるインテリジェントなパターン解説をわかりやすい言葉で提供します。
今回のバージョンアップで、ついにこの機能が Tableauでも利用できるようになりました(注:ライセンスが必要)。
Einstein Discovery を活用すると、信頼できる機械学習予測モデルを作成できます。コードの記述は一切不要です。直感的に使えるモデル構築ウィザードとモデル監視プロセスにより、データからインサイトをすばやく取得できるため、スマートに意思決定を行うことができます。
利用方法はいくつかありますが、拡張機能からの利用が簡単かと思います。(別の欄で紹介しますが、ダッシュボードの拡張機能追加画面も一新されました)
以下の拡張機能を追加することで、TableauのダッシュボードにEinstein Discoveryの機能を追加することが可能です。
ダッシュボードに拡張機能を埋め込んで、分析に必要な事項をセットすることで、利用可能となります。
Einstein Discovery の機能を組み込んだダッシュボード例です。各ビューと連動し、クリックすることでその対象に対して処理結果を得ることができます。
TableauでEinstein Discoveryの機能を利用するには、上記のように拡張機能を活用する方法と、このほかTableauの計算フィールドに記述して直接接続して利用することも可能です。
また、2021年4月にリリースされる予定のTableau Prep Builder でも同様に計算フィールドで直接接続しての利用が可能となります。
Einstein Discoveryについてもう少し詳しく知りたい方は、TableauブログのEinstein Discoveryの記事fa-share-square-oも参考にしてみてください。
※価格については、Tableau のサイトfa-share-square-oやSalesforceの代理店などにご確認ください。
クイックLOD
Tableau 2021.1の新しいクイックLODを使用すると、ワークフロー内で詳細レベルの式をより簡単に作成できます。
メジャーをディメンションにCTRLキーを押しながらドラッグアンドドロップするだけで、Tableauはデフォルトの集計を使用して詳細レベル式を自動的に作成します。
また、コンテキストメニューを使用してこれを行うこともできます。
ただし、クイックLODではFIXED関数となりますので、必要に応じてINCLUDEやEXCLUDEなどへの書き換えが必要になります。
また、クイックで作成できるものは1対1(1ディメンション、1メジャー)となり、複数条件の場合は計算フィールドの編集(追加)が必要です。
Tabreau Prep でのExcelへの書き込み
従来のTableau Prep Builder は、ファイル出力はHyper形式とCSV形式のみでしたが、Tabreau Prep Builder 2021.1では、Excel出力が追加されました。
CSV形式の場合は、出力では”表の作成”のみ、Hyperについては”表の作成”、”表に追加”の選択が可能でしたが、Excelでは”表の作成”、”表の追加”に、”データの置換”が加わりました。
※CSVやHyperの場合は、入力ファイルと出力ファイルで同じものを選択することはできませんでしたが、Excelではそれが可能になっています。
製品拡張機能ギャラリー
ダッシュボードの拡張機能についても従来から登録方法が一新されました。
ダッシュボード上でオブジェクト”拡張”をダブルクリック(またはドラッグ&ドロップ)し、追加したい機能のダウンロードボタンで追加が可能となりました。
また、機能がカテゴライズされ、必要な機能が選択しやすくなっています。
※Tableau Desktop 2021.1.0 時点の情報です