Alteryxツールアイコン「ポイント作成ツール」(Create Points Tool)をご紹介します
ポイント作成ツール(Create Points Tool)
[空間]カテゴリの[ポイント作成]ツールを紹介します。
概要
緯度経度座標からポイントタイプの空間オブジェクトを作成するツールです。X座標に経度フィールド、Y座標に緯度フィールドを正しく指定する必要があります。
Alteryxでは空間処理を行う際、緯度経度のみのレコードは利用できず、必ず空間オブジェクトにしないと利用できません(MapInfoなどのGISソフトウェアでも同様です)。
設定項目
項目名 | 内容 |
---|---|
Xフィールド(経度) | 経度を指定します。フォーマットは3つから選択します。 |
Yフィールド(緯度) | 緯度を指定します。フォーマットは3つから選択します。 |
緯度経度フォーマットについて
緯度経度を示すフォーマットには様々なものがありますが(60進、10進の違いやそもそも書き方が異なる場合もあります)、どのようなフォーマットで緯度経度が表記されているかをここで指定する必要があります。
よく使われる「139.743507、35.643398」などの表記の場合(DEG形式)は「フィールドの値は緯度/経度地理座標系・Float(浮動小数点数)」を選択します。
フォーマット例の元データとして、「度分秒表記:35°38'36.2"N 139°44'36.6"E 10進表記:35.643398, 139.743507」を使います。
選択項目 | フォーマット |
---|---|
フィールドの値は緯度/経度地理座標系・Float(浮動小数点数) | DEG方式(10進表記)
例 経度:139.743507、緯度:35.643398 |
フィールドの値は緯度/経度地理座標系・整数(x 1,000,000) | DEG方式(10進表記)x 1,000,000
※ミリ秒形式ではありません 例 経度:139743507、緯度:35643398 |
フィールドの値は投影座標系・Float(浮動小数点数) | 地理的な投影法での記載。投影法は「...」ボタンを押して指定してください。デフォルトは一般的に利用されている「WGS84」です。
例 経度:139.746722、緯度:35.640105(Tokyo(Deg)の場合) |
サンプル
先程の「度分秒表記:35°38'36.2"N 139°44'36.6"E 10進表記:35.643398, 139.743507」の地点に対してのサンプルです。
その他
整数表記の場合のデータタイプについて
「フィールドの値は緯度/経度地理座標系・整数(x 1,000,000)」の場合、データタイプはDoubleなどでも大丈夫です(String型でも一応動きました)。あくまで表記の形式が整数であるのが重要なようです。
入力データの緯度経度が60進形式の場合はどうするか?
入力データが「35°38'36.2"N 139°44'36.6"E」など度分秒表記(DMS形式)の場合は、先にフォーミュラツールなどでの加工が必要になります。計算式は一般的なものですが、1分は1/60度、1秒は1/3600度となるので、以下のように計算します。
35°38'36.2"N → 35+38/60+36.2/3600 → 35.643389
139°44'36.6"E → 139+44/60+36.6/3600 → 139.7435
なお、度、分、秒に分解する必要がありますが、「35°38'36.2"N」というようなフォーマットであれば、「テキストを列に分割する」ツール(Text to Columns)が便利です。
なお、緯度経度の表記方法は様々ですので、表記方法にあったパースをする必要があります(今回のはGoogleMapなどから得られるフォーマットであり、一例です)。
フォーミュラツールでもポイント作成ツールと同様のことができます
フォーミュラツールの「ST_CreatePoint」関数を使うことでポイントオブジェクトを作成することができます。ただし、オプションが指定できないみたいなので、「フィールドの値は緯度/経度地理座標系・Float(浮動小数点数)」オプション時と同じようにDEG形式(10進)で値を入力する必要があります。
本ツールを説明する際に利用したサンプルワークフローをダウンロード可能です。
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