Tableauのライセンス体系と価格について紹介します
Tableauのライセンス体系は、使える製品と一対一になっておらず、さらにはOnline版、Server版とあるため、若干わかりにくい形になっているかと思います。この記事では、Tableauのライセンス体系についてわかりやすくご紹介します。
ライセンスの基本
Tableauのライセンスは基本的に1ユーザーあたり、1年間あたりのサブスクリプションで提供されています。この1ユーザーというのは、利用者を指定する形になります(Named User License)。
※イメージ的には個人のメールアドレスごとに割り当てられるイメージですが、もちろん変更は可能です(Deactivate→Activate)
過去、パーペチュアル(永久)ライセンスもありましたが、現在ではすべてサブスクリプションに移行しています(過去のライセンス体系で購入されている方は、そのまま継続されます)。なお、パーペチュアルライセンスで購入している場合は、年間保守料が別途かかります(保守を更新しなければ、最新バージョンは利用できなくなります)。
ライセンスの種類について
Tableauのライセンスは、主に3種類提供されています。
- Tableau Creator
- Tableau Explorer
- Tableau Viewer
基本となるのは、Tableau Creatorとなります。ローカルPCでの分析がメインの場合、Creatorを利用することになります。また、Tableau製品を利用する場合、必ずTableau Creatorは1ライセンス購入する必要があります(データ接続の定義を作れるのはCreatorライセンスのみ)。
Tableau ExplorerとViewerは、複数人で分析結果を共有する場合に利用するライセンスで、できることが限られる代わりに価格が安くなります。どちらもTableau ServerもしくはOnlineでの利用となります(WEBブラウザベースでの利用が前提)。
Tableau Creator
利用できる製品は、以下3つとなります。
- Tableau Desktop
- Tableau Prep Builder
- Tableau ServerもしくはOnline
Tableau DesktopはTableau製品の中心となるソフトで、ローカルのPCにインストールして分析(ダッシュボード作成)を行うソフトです。
Tableau Prep Builderはデータ準備を行う専用のソフトとなります。こちらもローカルのPCにインストールするソフトとなり、クリーニングが必要なデータを読み込み、Tableau用に加工を行うことができます。
その他、作成したダッシュボード(分析結果)をTableau Server/Onlineにアップロード(パブリッシュ)するためのアカウントが1つ付与されます(もちろん、Tableau Server/Onlineにログインし、ブラウザ版で閲覧・編集も可能です)。
Tableau Explorer
利用できる製品は、Tableau ServerもしくはOnlineのみとなります。実際には、ライセンスを1つ購入すると、Tableau ServerもしくはOnlineのExplorerアカウントが1アカウント発行されます。
Tableau Explorerでできる範囲は、
- Tableau Server/Onlineに用意されたデータソースを用い、分析を行う
- Tableau Server/Onlineにアップロード(パブリッシュ)されている分析結果を編集・閲覧する
となります。
注意点として、Tableau Explorerではデータソースの準備ができないことです。そのため、Tableau Explorer単体では利用できず、必ずTableau Creatorを購入する必要があります。
なお、Tableau Explorerは最低5ライセンスからの導入となりますので、ご注意ください(5以上は1ライセンス単位で購入が可能です)。
Tableau Viewer
利用できる製品は、Tableau ServerもしくはOnlineのみとなります。実際には、ライセンスを1つ購入すると、Tableau ServerもしくはOnlineのViewerアカウントが1アカウント発行されます。
Tableau Viewerでできる範囲は、
- Tableau Server/Onlineにアップロード(パブリッシュ)されている分析結果を閲覧する
となります。
運用イメージとしては、Tableau Server/Onlineへアクセス(ログイン)し、分析結果を閲覧、ということになります。Tableau Explorerとの違いとしては、Tableau Server/Online上での権限(できる範囲)が異なることです。
なお、Tableau Viewerは最低100ライセンスからの導入となりますので、ご注意ください。
ライセンス購入の考え方について
Tableau製品のライセンス体系ですが、役割ごとに各ライセンスを組み合わせて利用するイメージとなっています。
例えば、データ分析者が数名だけいる、という場合はそれぞれTableau Creatorを人数分購入する形となります。
また、例えば10数名のチームで導入、ということであれば、データ分析を行うメンバーはTableau Creator、それ以外の作成されたダッシュボード(分析結果)を閲覧するのがメインのメンバーはTableau Explorerを購入する形になります。
もし、会社全体など大規模に導入する、ということであれば、当然分析結果を閲覧するだけのメンバーも増えてきますので、分析者用にTableau Creator、少しくらいはダッシュボードを編集したいというメンバー用にTableau Explorer、閲覧だけのメンバーはTableau Viewerという形で導入することになると思います。
Tableauライセンスの価格
Tableauのライセンスの価格は、Server版(オンプレミス版)とOnline版(クラウド版)で価格が異なり、購入の際にどちらかを選択する必要があります。Online版はTableau社がクラウド上でサービスするTableau Serverという扱いで、運営費用がかかる分価格も少し高くなっています。
また、すべて1年あたりのサブスクリプションでの提供となります。
Tableau Server版
ライセンスの種類 | 価格(1年あたり・1名あたり) |
---|---|
Tableau Creator | 102,000円 |
Tableau Explorer | 51,000円 |
Tableau Viewer | 18,000円 |
Tableau Online版
ライセンスの種類 | 価格(1年あたり・1名あたり) |
---|---|
Tableau Creator | 102,000円 |
Tableau Explorer | 60,000円 |
Tableau Viewer | 22,000円 |
また、これ以外に「Tableau Data Management Add-on」というTableau Server用オプションも存在しています。こちらは、Tableau Serverに登録されているアカウント数(ライセンスの区別なし)×8,000円となっています。このアドオンは、現時点ではTableau Prep Conductorを利用するためのライセンスとなります(Tableau PrepをServerで自動実行することが可能)。将来的にはデータカタログ機能も使えるようになるとのことです(詳細未発表)。
まとめ
Tableauのライセンス体系と価格について紹介しました。
ライセンス体系と利用できる製品を正しく理解し、皆様の目的にあったライセンスの購入を行っていただければと思います。
なお、ハードウェアベースのライセンスモデル(コアライセンス)の提供もあります(Tableau Serverのコアライセンスであれば、ゲストアカウント等も利用可能になります)。
※2019年6月時点の情報となります