
新機能紹介シリーズ Alteryx Designer 2025.2
Alteryx ACEのAkimasaKajitaniです。2025年12月3日(アメリカ時間)にAlteryxDesignerの2025.2バージョンがリリースされました。
今回も半年ぶりのアップデートです!
今回の目玉は、「ステープル機能(プレビュー)」「GenAIツールの正式リリース」「Copilotの正式リリース」などでしょうか?
重要な変更事項がいくつかあるのでご注意下さい。
- ServerとDesignerのバージョン互換性について
- 32ビットコネクタの廃止
- Copilotの正式サポート開始
重要:ServerとDesignerのバージョン互換性について
Deisgner 2025.2からは古いServerにもワークフローの保存ができるようになりました。ただし、新機能などが使えないなどの互換性の問題が出る可能性がありますが、これはユーザー側に委ねられるようになります。
実際2025.2から2025.1のAlteryx Serverにアップロードしようとすると、以下のように警告がでます。

未対応の機能があると、以下のようにエラーがでます。

無事に保存はされますが、対応していない機能があると実行はできません。
このDesignerとServerに関する互換性の問題はこちら をご覧下さい。
重要:32ビットコネクタの廃止
32ビットの接続コネクタが廃止される方向になっています。リリースノートのコメント的には機能としてはまだあるようですが、メニューからは消されているような表記となっています。
対象となるのは以下のとおりです。
ACCDB、ACCDB2010、DB、DBF、DBF5、DBFIV、FoxPro。32ビットODB、SDB、SDF。
データ入力ツールの画面(2025.2)

データ入力ツールの画面(2025.1)

現時点では、「ファイルを選択」からは開いて読み込みなどはできるのでご安心ください。

重要:Copilot正式サポート
Alteryx Copilotが正式サポートされるようになりました。今後はProfessional Edition/Enterprise Editionユーザー向けに提供されます(トライアルユーザーも利用可能です)。インストーラーにも含まれるようになりました。
旧契約の方はCopilotのアーリーアクセスは終了しているので今後使えなくなります。Alteyrx Oneの契約に変更をお願いします。
バージョンアップ概要
- 重要(ここまでで解説済み)
- ServerとDesignerのバージョン互換性について
- 32ビットコネクタの廃止
- Copilot正式サポート
- 新機能
- Alteryx Oneによる諸機能の更新
- フルユーザーとベーシックユーザー向けのUIアップデート
- Alteryx Oneの製品ダウンロードリンクの更新
- Alteryx One UIの更新とダイアログの最新化
- Python SDKツールをサポートするクラウドリンク
- マーケットプレイスアドオンの改善
- ツール接続ステープル
- 接続への複数ツールの挿入
- Designerでのダブルクリック機能
- Alteryx Oneによる諸機能の更新
- ツールアップデート
- データ入力ツール
- データクレンズPro
- クロスタブツール
- In-DBツール
- Eメールツール
- コントロールコンテナ
- ツール新機能
- Intelligence Suite
- GenAIツール
- データコネクタの更新
- その他機能
- ワークフロー移行ユーティリティ
- プロキシ管理の一元化
- ダークモードの改善
- 機能の廃止等
- ラボラトリーカテゴリから一部ツール削除
- Miniconda3フォルダ削除
- その他
- CEFバージョンアップグレード
- ローカライゼーションサポート
- 詳細オプションからHTML開発者ツールを削除
新機能
Alteryx Oneによる諸機能の更新
フルユーザーとベーシックユーザー向けのUIアップデート
ベーシックユーザーという概念が入ってきたため、統一性を持たせるためのUIの更新が入りました。この更新はAlteryx Oneの契約のみに適用されます。
Alteryx Oneの製品ダウンロードリンクの更新
Alteryx Oneのリリースに伴い、Designerからアクセスできる製品ダウンロードのリンクが更新されました。これには、Designerのダウンロード、予測ツールのダウンロード、アラートからアクセス可能なダウンロードリンク(製品の新しいバージョンが利用可能になった場合)が含まれます。ユーザーは、ライセンスタイプ(Alteryxライセンシングポータルまたは新しいAlteryx Oneライセンシング)に基づいて適切なライセンスポータルにアクセスできます。
Alteryx One UIの更新とダイアログの最新化
「Alteryx Analytics Cloud Platform」(またはその類似表現)という表記を「Alteryx One Platform」に置き換えました。
さらに、DesignerのダイアログウィンドウのUIを複数更新しました。これらのアップデートにより、Alteryx製品全体で操作がより洗練され、分かりやすく一貫性のあるものになります。
使ってみるとちょこちょことUIの更新が入っているので、おたのしみに!
Python SDKツールをサポートするクラウドリンク
Pythonベースのコネクタのクラウドリンクが強化されました。
詳細はこちら をご確認下さい。
マーケットプレイスアドオンの改善
マーケットプレイスが改善されました。
- 管理者インストール用のメッセージ追加
- YXIインストールがサイレントに実行
ツール接続ステープル
ツールを接続しているラインをまとめるステープル機能がプレビューとして実装されました。
複数の接続のラインを選択し、右クリックすると、「接続ステープルの追加」がでます。

これを選択すると以下のようにホチキス止めされます。

中身がマクロベースなのでベーシックユーザの方は使えないです。実際にマクロとして開くことはできないのですが、「可能な接続」をクリックすると、大量のStapleのインプットとアウトプットが表示されるようになっています。

接続への複数ツールの挿入
ワークフローを作成する際、複数のツールをまとめて挿入したい場合があるかと思いますが、この機能が追加されました。なお、In-DB接続には対応していないようです。
また、ラインの部分を右クリックすると、「接続内にツールを貼り付け」を選択することができるようになりました。

Designerでのダブルクリック機能
以下2機能が追加されました。
- 閲覧ツールをダブルクリックすると、別ウィンドウで閲覧ウィンドウが新たに開くようになりました。
- マクロをダブルクリックすると、マクロの中身が開くようになりました(ステープルをクリックすると何が起こるでしょうか?お試しください)
ツールアップデート
データ入力ツール(CSVリーダーからAMPのみ設定を削除)
データ入力ツールに存在していた2つのオプションが削除され、デフォルトで機能するようになりました。
2025.2

2025.1:

データクレンズProツール
データクレンズProのUIが更新されました(日本語の一部環境で表示されないバグは改善しました)。
「文字列の列を置換」「数値列を置換」はチェックをつけたときだけ中身が展開されるようになりました。

チェック後:

2025.1:

クロスタブツール
2025.1にてクロスタブツールに「重複を除いてカウント」機能が追加されましたが、文字列タイプをカウントしようとすると以下のようなエラーが発生していました。
![]()
2025.2では正常にカウントされるようになりました。

In-DBツール(ストアドプロシージャサポート)
In-DBツールで、2025.1にてPre/PostSQLが利用できるようになりましたが、さらにストアドプロシージャがサポートされるようになりました。
データストリーム出力:

データストリーム入力:

データ書込In-DB:

Eメールツール
添付ファイルのサイズ容量が10Mから25Mに引き上げられました。
また、SMTPサーバー利用時にサーバーが「exceeded size limit」(サイズ制限超過)という応答コードを返した場合に適切なエラーを返すようになりました。
以下のようなエラーメッセージが表示されるとのことです。
「Eメール未送信: メッセージのサイズ制限を超えたか、受信者のメールボックスがいっぱいです。容量の大きい添付ファイルを削除してからもう一度やり直してください」
データコネクタの更新
以下、リリースノートより引用です。
- 複数のAWSアカウント間で、Redshift接続にAWS Trusted Identity Propagationを使用できるようになりました。これにより、マルチアカウント環境でのワークロードの管理と拡張が容易になります。
- プロキシ対応環境でDatabricks接続を設定できるようになりました。このアップデートは、プロキシサーバーを介したトラフィックのルーティングを必要とする制限された環境のワークフローに対応します。
- DatabricksでUPSERTステートメントを使用できるようになりました。これによりAlteryx Designer上で、より柔軟で高度に管理されたデータ統合が可能になります。
- Starburstバルクローダーでパフォーマンスが向上しました。この拡張により、Starburstへの書き込みパフォーマンスが大幅に向上し、AlteryxとStarburst間の統合機能が強化されます。
- DatabricksとDCMの命名規則を更新しました。これには、UI上の認証やドライバー名に関する外観上の変更が含まれ、一貫性と分かりやすさが改善されています。
コントロールコンテナ
コントロールコンテナにエラー制御の機能が追加されました。エラー処理として、以下のように選択可能です。
- デザインタイム
- エラーをエラーとして扱う
- エラーを無視する
- ランタイム
- エラーをエラーとして扱う
- エラーを無視する
- エラーをメッセージとして扱う
2025.2:

2025.1:

ツール新機能
Intelligence Suite
PDFからテキスト抽出ツール
PDF内の特定の範囲のページを処理するオプションが追加されました。これにより、サイズの大きいPDFなどのパフォーマンスが向上します。
GenAIツール
新カテゴリ「Gen AI」が追加されました。ProfessionalおよびEnterpriseエディションのフルユーザーが利用可能です。これにより、2025.1など過去バージョンでのプレビューは終了しました。

追加されたツールは以下のとおりです。
- LLM Override
- Prompt
- Precision Match
- Schema Fit
- Synthetic Input
- Invoice Extractor(Previewではなかった新機能です)
GenAIツールのPreview段階での記事はこちらを参照ください。
その他機能
ワークフロー移行ユーティリティ
データ入力ツール、データ出力ツールの新しいコネクタバージョンへのアップグレード支援のためのワークフロー移行ユーティリティが提供されました。
メニューの「オプション」の「DCM移行ツール」からアクセス可能です。

2025.2:
2025.1はDCMの移行のみでした。
2025.1:

プロキシ管理の一元化
2024.2でパブリックプレビューだったプロキシ設定が正式版になりました。詳細はこちら 。
2025.2:


2025.1:

ダークモードの改善
複数のツール設定ウィンドウと式エディターがダークモード対応になりました。また、ダークモードを常用するユーザーに、視覚的に統一され使いやすい体験を提供するため、複数のマイナーなUIの不具合も修正しました。
機能の廃止等
ラボラトリーカテゴリから一部ツール削除
- ラボラトリーカテゴリから、転置In-DBが削除されました。
- Connect JSON BuilderおよびConnect出力ツールは廃止となりました
いずれも、「廃止予定ツールを表示する」を選択すると、表示することが可能です。
Miniconda3フォルダ削除
Python環境の利用方法が代わり、v1 SDKツール用のネイティブvenvと、v2 SDKツール用のバンドルされたPython Execution Distributions (PED)を使用して管理されるようになったため、Miniconda3フォルダおよびConda環境が廃止されました。
その他
CEFバージョンアップグレード
Chromium Embedded Framework (CEF)はバージョン135.0.22にアップグレードされました
ローカライゼーションサポート
全体的に翻訳が見直しされたようです。
詳細オプションからHTML開発者ツールを削除
[HTML開発者ツールの表示]が[オプション] > [詳細オプション]メニューから、Alteryxデバッグスイート/メニューに移動しました。レジストリの操作をしないとこのメニュー自体がでないのでご注意ください。詳細はこちら 。
2025.2:

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