【Alteryx Inspire 2024 Report】Inspireのアジェンダについて

Alteryxの年次カンファレンス「Inspire2024」のアジェンダについてご説明します

Alteryx ACEのAkimasaKajitaniです。

今年もInspire2024に参加させて頂いたので、ここではアジェンダについてご紹介いたします。

 

今年のアジェンダは以下の通りでした。ほぼ去年と同様ですが、キーノートセッションが1日に集約しており、2日目はSNEAKSという将来の機能を覗き見、みたいなコーナーのみでした。キーノートは別途レポートしたいと思います。

バッジ

Inspireの会場を歩き回るにはバッジが必要になります。これは「Registration&Information」というコーナーでメールアドレスの確認で受け取ることができます。おまけでイベントのTシャツももらえます!(入口すぐ横のSWAGコーナーになるのでもらい逃しのないよう・・・)。今年のTシャツはこちら!

 

 

実はバッジは日曜日の17時から受け取ることができます。月~木の間は毎日朝7時から17時でいつでも受け取ることができます。トレーニングとかある方は早めにもらいに行ったほうが良さそうです。

こちらは会場でもらったCertificationのピンを写し込んだ私のバッジの写真です。

 

 

1・2日目

トレーニング

私はトレーニングを受けたことがないのですが、早めに登録しないと満員になるので気をつけてください。会場自体は電源などもあるのでご安心を・・・。ちなみに、1,2日目の朝食と昼食はトレーニングを受講する人とスピーカー向けとなっているのでご注意ください。

 

認定試験

トレーニングと並行して認定試験も現地で受験が可能です。特にExpertとPredictive Masterは通常150ドルの有料試験なのですが、今年もInspireでは無料で受けることができました。基本、ExpertとPredictive Masterは登録は別ですが、部屋としては共通になっています。一応ExpertとPredictive Master以外の試験も受けることができますので、資格をもっていない人は受けてみてください。

 

Welcome Reception

2日目にトレーニングや認定試験を受けたあとのご褒美、というわけではないのかもしれませんが、2日目の16:30からはWelcome Receptionということで会場で食事が出て立食で食べることができます。いわゆるネットワーキングイベントです。日本から参加したメンバーと集まってネットワーキングさせていただきました!

 

※写真を取りそこねました・・・

3・4日目

3日目、4日目のAMは基本的にはキーノートセッションでしたが、今年は3日目のみキーノートセッション、4日目はSNEAKSのみという形になりました。それ以外の時間はブレイクアウトセッションと会場のイベントを巡る形になります。

キーノート会場への入口はカッコよくて気分が盛り上がります。

 

会場はこのような感じで、私が入場するのは早めの時間なので人が少ないですが、奥の段のところは全面モニターのようになっていてデザインが変えれるようになっているようです。非常にかっこいいです。

 

キーノート

キーノートは以下の通りでした。

  • Keynote - Product Showcase
  • Keynote - Inspiration Everywhere
  • Keynote - Corporate Sustainability Award
  • Keynote - Executive Welcome
  • Keynote - Infosys Feature
  • Keynote - Maveryx Awards
  • Keynote - Dr. Peter H. Diamandis

少し軽めに見ていきましょう。

Keynote - Product Showcase

プロダクトのショーケースということで、2024.1の新機能と今年実装される機能の代表的なものについて言及がありました。下期の目玉はAIを使った「SQLエディター」でしょうか。その他Databricks社による紹介や顧客事例の紹介などもありました。その他特筆すべきはAutoInsightsにも力が入っていました。

 

Keynote - Inspiration Everywhere

Alteryxを導入して大きな効果を出したWestRock社のユースケースを紹介するセッションでした。

 

Keynote - Corporate Sustainability Award

Maveryx AwardのCorporate Sustainability賞に輝いたChemours社に関するストーリーを紹介するセッションでした。

 

Keynote - Executive Welcome

AlteryxのExecutiveであるPaula Hansen(CEO兼CRO)氏と Suresh Vittal(CPO)氏によるセッションで、Alteryxを使った代表的な顧客事例についていくつか紹介がありました。

 

Keynote - Infosys Feature

今年の最上位のDiamondスポンサーのInfosys社による講演です。AlteryxとはAlteryxによるデータ準備とInfosysによるAI提供という形でのパートナーシップを考えているようです。

 

Keynote - Maveryx Awards

恒例のMaveryx Awardsが発表されました。Maveryx Awardはいくつかのカテゴリで優れた功績をあげた企業を表彰するものです。それぞれのカテゴリでGlobalとResionalの勝者がInspireにて発表されます。

特に今回は日本のコミュニティで活躍されている東洋エンジニアリング株式会社さんが「Modeler」カテゴリで最優秀賞に輝きました!おめでとうございます!!登壇されたのはAlteryx ACEのQiuさんでした。日本からグローバルでの受賞は大変名誉なことだと思います!

 

 

Keynote - Dr. Peter H. Diamandis

1日目のキーノートの最後を飾るのはフォーチュン誌が世界で偉大なリーダー50人の一人に選んだPeter H. Diamandis博士による、AIを中心とした新しいテクノロジについての講演でした。AIがこれまでどのように進化してきたか、将来どのように進化するか、ロボットなどのテクノロジーと組み合わさってどのような世界が来るのか、ということを30分に渡って話していました。

 

SNEAKS

 

4日目の朝は軽めに聞けるSNEAKSです。これは将来の追加機能でこんなものがあったら楽しいのに、という感じでAlteryxの社員の方がそれぞれプレゼンをしあって観客が投票して1位を決める、といった少しエンターテイメン的なショーになっています。

今年も去年と同様に6名の開発者からのプレゼンがあり、最終的にTop3を投票で決める、というものでした。

  • X-RAY(マクロなどの中身をダイアログで確認できる機能)
  • SQL HERO(AIを使った高機能なVisual Query Builder)
  • MAGIC INSIGHTS(Designer CloudとAutoInsightsの統合)
  • CSRD ESG REPORTING(MarketPlaceのESGレポート用マクロ。NextWave社)
  • MACRO MANAGER(Cloudのプラットフォームでマクロを管理する管理ツール)
  • ALTERYX VISION PRO(Apple Vision ProでDesignerを動かす)

優勝は、MACRO MANAGERでした。みなさんマクロの管理については苦労されているということでしょうか。この機能、個人的に気になったのは、、、これってCloudの方の機能なんですよね。どちらかというとServerに実装してほしいところです・・・(とはいえこれが実装されるという約束はありませんが)。

個人的には、X-RAY、SQL HEROに期待したいです。

ちなみに、SNEAKのときはこのようにポップな背景になっていました。

ブレイクアウトセッション

キーノートセッション以外はブレイクアウトセッションがメインになります。Alteryx ACEがメインのスピーカーの一部のセッションは大人気で人が入りきれないほどです(30分で30個のTipsを紹介するコーナーなど)。

 

ちなみに、各セッションは間に10分くらいの休憩を挟むので、移動やトイレなどの時間は十分ありますし、途中でセッションがない長めの休憩タイムなどを挟むことがあり、この時間帯はおやつとコーヒーを配っていたりします。

また、今年も昨年同様、AYX Theater X/Yという2つのシアター(広い会場の片隅で行われるセッション)での20分のショートセッションと、普通の会議室で行われる40分のノーマルのセッションと2種類のセッションがありました。

一部は録画されており、後にオンデマンド形式で視聴することができました(ちなみに、私は録画されているセッションは後で見れるのを知っていたので、録画されていないセッションを中心にまわりました)。

 

Maveryx Nation

ブレイクアウトセッション以外ではMaveryx Nationという場所があり、ここがメイン会場になっています。ここではミニセッションが行われるAYX THEATERS以外にスポンサーブース、相談コーナー、SWAGストア(AlteryxロゴのついたTシャツなどを売っているコーナーです)、Grand Prix予選、F1のマクラーレンの体験コーナー、コミュニティのブースなど盛り沢山でした。ブレイクアウトセッションばかり聞いているとなかなか回りきれないです。

 

朝食・昼食会場

朝食、昼食会場は広いです。バイキング形式で好きなものを取れますが、それほど選択肢が多いわけではありません。結構ボリューミーだったりするのでとりすぎにご注意を!

 

昼食の一例。

正直野菜が不足がちになるので、野菜を結構取ってました。

 

Grand Prix

 

 

最終日の目玉はGrandPrixです。Grand Prixはワークフローを作成する速度を競う競技で、通常は予選を勝ち抜いた5名が壇上で戦う形になります。

今年のGrand Prixは15周年記念ということで、歴代のチャンピオンたちが戦うという特別な回でした。また、5人のレーサーで戦いますが、そのうち4名は歴代チャンピオン、残り1名は現地の予選で争うということでした。

ちなみに予選はこちらのような感じで本線さながらのお立ち台の上で行います。

 

私もチャレンジしましたが結構緊張しました。あと、キーボードがUSだったのも良くなかったのか勝ち残れませんでした・・・。

この中を勝ち抜いたのは今年の新ACEの方でした。また、予選トップ以外の頭から5名は本線ではピットストップを努めます。

結局今年の優勝者は、去年の優勝者の方でした!おめでとうございます!

今回戦った方たちの集合写真です。

来年は壇上に立てるよう頑張りましょう!

おわりに

昨年はCloudが大々的にリリースされ、それから一年経ちましたがLocation Intelligenceまで一通りの機能が揃った感じはあります。ただ、各サービスを見ていくとまだまだ改善・改良の余地はあると感じています。Designer Cloudもいくつかツールが追加されはしましたが、まだまだDesktop版と比べると機能不足は否めません(とはいえ、それなりのタスクは解決できます)。

一方で今年はGenerativeAI中心のキーノート&ブレイクアウトセッションでした。Auto InsightsはGenerativeAIの恩恵を非常に受けている製品で、ブレイクアウトセッションについてもAuto Insightsを扱ったものが多かったです。また、今回発表のあったAiDIN Copilotは初心者ユーザーにとっての福音かと思います。これがCloudだけでなくDesktopにも入るというのは非常に嬉しい限りです。全体的にCloud寄りには感じましたが、すでに完成の域に達しているDesktop版も徐々にAIの機能が入ってきており、まだまだ進化が期待できると感じました。

 

ところで、Inspireのイベント自体は個人的には大忙しで、他のAlteryx ACEのみなさんと会って話をしたり、コミュニティ貢献者のイベントに出たり、セッションに出たり、と濃密な一週間となりました。おそらくこの一週間で英語力があがっているに違いありません(と信じています!)。また来年に向けて英語力を鍛えたいと思います。今年は懸念だったPredictive Master試験には通りAlteryxの資格制覇がほぼ完了したので、来年は試験もなく気楽に行けると信じております。

 

以上で、2024年のInspireのアジェンダの紹介を終わります。2025年以降の参考になれば幸いです。

おすすめの記事