
ThoughtSpotのAnalyst Studioとは?・・・Analyst Studioについてご紹介します
2025年にAnalyst Studioがリリースされました。本記事では、Analyst Studioがどのようなものかご説明いたします。
Analyst Studioとは?
Analyst Studioとは、ThoughtSpotの追加オプションで、ThoughtSpot社の公式ホームページ では以下のように説明されています。
シームレスに統合されたインテリジェンス プラットフォームで、データ チームに必要な強力なツール (SQL、R、Python、ビジュアル分析) を提供する共同作成者スペースです。
実際に、Analyst Studioでは、SQLで書いたデータをThoughtSpotにデータソースとして提供したり、RやPythonでプログラミングができるNotebook機能を利用可能です。これにより、従来ThoughtSpotでは対応していなかったR/Pythonを用いたアナリストの高度な分析環境が利用できます。
Analyst Studio概要
- ThoughtSpotのAI用にデータの準備が可能
- ビジネスユーザーはThoughtSpot上の自然言語検索で課題を解決
- クラウドデータウェアハウスがなくても、Analyst StudioでThoughtSpot用のデータを保持
- DWHの利用料節約
- パフォーマンスの向上(RDB利用の場合)
- オンプレのデータも利用可能に
- アナリストの方は、RやPythonノートブックを用いて高度な分析を実行可能
- コードファースト(SQL/R/Python)
Analyst Studioでできること
Analyst Studioでできることは以下のとおりです。
DataSet
DataSetは、Anakyst Studioで加工したデータをThoughtSpotにデータソースとして登録する機能です。DataSetは、クラウドデータウェアハウスからThoughtSpot上に登録されたTableと同じ扱いとなり、自由にモデルなどの作成が可能です。
- AIアシスト機能を持つSQLエディタを用いて、SQLを簡単に書くことができる
- 作成したSQLは、データセットとしてAnalyst Studio内で再利用(Notebook内で利用)でき、ThoughtSpotにデータソースとして登録可能
- オンプレのデータもブリッジ機能を使えば利用可能
- データはAnalyst Studioの環境内にキャッシュされる(容量制限があります)
- Google SpreadSheetのデータもDataSetとして登録可能
- 異なるデータソースのDataSetであっても、ThoughtSpotのモデル内で結合が可能
- キャッシュされた内容は、スケジュール機能で更新が可能
Notebook
Notebookは、プログラミング言語としてR/Pythonが利用できるノートブックインターフェースです。
- R/Pythonでできることは何でも可能(機械学習、可視化等)であり、高度な分析が可能
- Notebook内で異なるデータソース(データベース)の統合が可能
- よく使われるパッケージがプリインストール済み
将来的には、Notebookで作成したデータ、可視化(チャート類)は、ThoughtSpotの方に登録することが可能となるようです
Visualization(可視化)
Analyst Studioは可視化機能も備えています。ThoughtSpotとは異なる独自のVisual Explorer/Quick chartsを備えており、Analyst Studio内でデータの可視化が利用可能です。
ThoughtSpotにAnalyst Studioを加えたシステムダイアグラム
ThoughtSpotを利用する場合は、クラウドデータウェアハウスの利用が前提になっていますが、その前提で作成したシステム概要図が以下のようになります。
黄緑の矢印がAnalyst Studioで利用できる部分です。Analyst Studioでもファイルベースのローカルデータ(Excel、CSV等)は扱うことができないのでご注意ください。
ユースケース
- アナリストのためのPython/R/SQLを用いた開発環境として利用
- 様々なパッケージが最初からプリインストールされており、手軽に予測などが可能
- DWHのデータを素早くThoughtSpotで利用できるようにするためのETL環境として利用
- 異なるデータベース・データウェアハウスのデータのマッシュアップ用環境として利用
- オンプレデータのブリッジ環境として利用
- 利用にはブリッジソフトの導入が必要になります
- RDBのパフォーマンスを向上させるためのキャッシュとして利用
※ThoughtSpot Cloud Version: 10.6.0.cl-279時点の情報です