【新機能紹介】Tableau 2021.2
2021年6月にTableauの2021.2バージョンがリリースされました。
今回は各ソフトウェアに細かい機能が追加され、使い勝手の向上が図られています。
Tableau Desktop 2021.2 リリースノート
詳細について紹介していきます。
バージョンアップ概要
以下、機能の一覧と対応ソフトウェアを記します。
機能概要 | 対応ソフトウェア |
---|---|
ビューアー用「データに聞く」 | Server, Online |
ビューアー用 Explain Data | Desktop, Server, Online |
コレクション | Server, Online |
Web 作成時のDesktop接続 | Desktop, Server, Online |
容易になったSalesforceデータの接続 | Online |
ネイティブなDatiramaコネクタ | Desktop, Online, Prep Builder |
地図上の面積計算 | Desktop, Server, Online, Public |
マップレイヤーのコントロール | Desktop, Server, Online, Public |
コンテナーのTableau Server | Server |
Google Big Queryへの書き込み | Prep Builder |
Tableau ID + MFA | Online |
管理者インサイト の新しいデータソース | Online |
Web 作成機能の向上 | Server, Online |
サイトごとのマルチ分析拡張 | Server, Online |
データ鮮度の向上 | Server, Online |
コネクタ SDKによるOAuthとOpen ID Connectのサポート | Desktop, Server |
フィールドの説明の編集 | Prep Builder |
Prep Web 作成や Prep Conductorでの一括スコアリング | Prep Builder |
Prep のWeb作成やPrep Builder での名前の一括変更 | Prep Builder |
SAP HANAのパフォーマンス向上 | Desktop, Server, Prep Builder |
Intune 用 Tableau Mobile (Android) | Mobile |
Tableau クイックスタート用 Amazon Sage Maker | Server |
Tableau Desktop で継承された説明 | Desktop, Tableau Catalog |
バージョンアップ 個別解説
Web 作成機能の向上
従来のWeb上でのワークブック作成機能 は、限られた編集しかできませんでしたが、2021.2でその機能が拡張されました。
1)書式設定オプションの拡張
Web 上でワークシートの背景、タイトル、フィルター、ハイライター、パラメータ、凡例、キャプションの書式を設定して、ダッシュボードをさらにカスタマイズすることができます。
◆ ワークシートの書式設定のイメージ
◆フィルター、パラメータ、ハイライター、タイトル、凡例の書式設定画面と、設定後のイメージ。
ビューでは、このように表示されます。
◆キャプションの書式設定のイメージ
2)パラメーターアクションとセットアクション
Web 作成時に、パラメーターアクションやセットアクションを作成できます(Tableau Desktopと同様、ワークシート単位、ダッシュボード単位で設定可能)。
3)フィルターオプションの拡張
不連続フィルターで上位 N や条件を設定、編集して、データソースやシート上のフィルターでさらに高度なフィルタリングを行えるようになりました。
以上のように、Web上の作業性がかなり改善されています。
Web 作成時のDesktop接続
Tableau 2021.2では、上記のようなWeb編集機能の追加に加え、Desktopに移行して作業する際も使い勝手が向上されています。
Web 作成環境の一貫性が高まり、より柔軟になりました。Creator はボタンをワンクリックするだけで、Web 作成環境から Tableau Desktop へシームレスに移行できます。
Web 作成環境でワークフローを始めて、分析のどの段階でも Desktop に移行することができ、ワークブックをダウンロードする必要もありません。
作業が終わったら、Tableau Online か Server に保存するだけで最新の変更がコンテンツに反映されるので、組織のほかのユーザーとも共有できます。
◆以下は、Tableau OnlineでのDesktop編集イメージ。
この機能が加わったことで、Web 作成環境から Tableau Desktop へシームレスに移行でき、作業性の向上が期待できます。
コレクション
Tableau 2021.2では、分析に必要なデータが、これまでより簡単に探せるようになります。
コレクションは、Tableau Online や Server のサイトからコンテンツを収集し、ユーザーの使い方に合わせて整理するための新しい方法です。
コレクションには、いろいろなプロジェクトやワークブックからアイテムを集められるため、ストレージやリソースを追加しなくても、
さまざまなコンテキストのコンテンツを再利用できるようになります。
また、新規ユーザーのオンボーディング用に整備されたリソースや、ベストプラクティスを示すダッシュボードをはじめとした
センターオブエクセレンスのコレクションなど、重要なトピックに関するコンテンツを整理、共有するのも簡単です。
Prep のWeb作成やPrep Builder での名前の一括変更
Prep の Web 作成や Prep Builder で名前の一括変更機能を使うと、それぞれのフィールド名を個々に変更するのではなく、複数フィールドの名前を一度に変更することができます。
フィールド名の最初にあるプレフィックスの追加/削除/変更、フィールド名の最後にあるサフィックスの追加/削除/変更のほか、パターンマッチングでフィールド名内の「検索と置換」も行えます。
◆Tableau PrepフローのWeb編集でのRenameの例
※Tableau Desktop 2021.2.0、Tableau Prep Builder 2021.2.1 時点の情報です。