【Alteryxアイコン200連発】Microsoft Power BI出力ツール(Microsoft Power BI Output Tool)

Alteryxツールアイコン「Microsoft Power BI出力ツール」(Microsoft Power BI Output Tool)をご紹介します

Microsoft Power BI出力ツール(Microsoft Power BI Output Tool

今回はAlteryx[コネクタ]カテゴリに含まれる[Microsoft Power BI出力ツール]についてご紹介します。

 

概要

このツールは、AlteryxのワークフローからPower BIにデータセットをアップロードすることができます。

そもそもPower BIとは、Microsoft社が提供しており、データソースへの接続・データの分析や可視化・可視化したデータの共有が可能なサービスです。Power BIについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください!

 

入手方法

このツールは、自動でAlteryx Designerにはインストールされないため、Alteryxマーケットプレイスからダウンロードする必要があります。

Alteryxマーケットプレイスとは、Alteryx社が正式に検証したツール等を入手できるサービスです。詳しくは以下の記事で説明しておりますので、気になった方はぜひご参照ください!

 

このツールのページは、こちらをクリックしていただくか、Alteryxマーケットプレイスから検索することでアクセスできます。

Alteryxマーケットプレイスにて「Microsoft Power BI出力ツール」と検索することで見つけることができます。日本語でも問題なく出てきました!下のスクリーンショットの通り、検索結果の一番最初にお目当ての「Power BI Output Tool」が表示されますので(赤枠部分)、こちらをクリックするとツールのページが開きます。

 

 

ツールのページは、下のスクリーンショットのような画面です。

 

 

画面の右側に表示されている「Get Add-On」をクリックし、ツールを購入します。無料で入手できますのでご安心ください!

購入が完了しましたら、ツールページからツールをダウンロードしましょう。

 

 

最後に、ダウンロードしたyxi形式のファイルを開くと、Alteryx Designerにてツールインストーラーが開きますので、インストールするユーザーを選択し、「インストール」をクリックしたら、ツールの入手は完了です!

 

 

設定項目

Power BI出力ツールの設定項目は、主に2つの画面に分かれます。

①Alteryx DesignerからPower BIに接続する画面

②Alteryx Designer上で項目を設定する画面

 

画面①  Alteryx DesignerからPower BIに接続する画面

設定項目 内容
接続を設定します データソース・認証情報・接続を管理できる「データ接続マネージャー(DCM)」が開きます。接続マネージャーがあることで、Power BI出力ツールを含むワークフローの資格情報が保存できます。
認証方法 「インターネットブラウザからサインイン」または、「認証情報を提供」のどちらかをラジオボタンでクリックし、認証方法を選択できます。「インターネットブラウザからサインイン」とは、ブラウザでPower BIのアカウントにログインをして認証する方法です。「認証情報を提供」では、独自のAPIアプリケーションを作成してPower BIへのアクセスを許可して認証する方法です。
詳細オプション

「SSL検証を無効にします」

Power BIとの接続を行う際にSSL検証を無効にするかを選択することができます。

 

認証方法として「認証情報を提供」を選択すると、下のスクリーンショットのような設定値を入力するように求められます。

設定項目 内容
サービスプリンシパルとして使用(アプリのみの認証) トークンの有効期限が設定でき、定期的に認証し直す必要がありません。サービスプリンシパルとは、特定のユーザーに関連付けられておらず、ロールを定義することでアクセス許可を管理できます。
クライアントID APIアプリケーションを作成して発行されたクライアント(アプリケーション)IDを入力します。
クライアントシークレット APIアプリケーションを作成して発行されたクライアントシークレットを入力します。
テナントID APIアプリケーションにて確認できるテナント(ディレクトリ)IDを入力します。確認方法はこちらをご参照ください。

 

画面② Alteryx Designer上で項目を設定する画面

Power BIへの接続完了後、Alteryx Designerでは画面左側の設定部分が、次のような表示に変化します。

上のスクリーンショットからは、画面の左上部に「接続先」が表示され、「データ」タブに「ワークスペース」、「データセットを選択」が表示されていることがわかります。

接続先は、インターネットブラウザを通してPower BIにサインインすることで、接続が完了します。

 

こちらで設定が必要な項目は、以下のとおり2つのタブに分かれています。

・データ

・オプション

 

設定タブ① データ
設定項目 内容
ワークスペース AlteryxのワークフローからPower BIに出力するデータセットを、Power BI上のどのワークスペースに出力するかを選択できます。

「ワークスペース」とは、他の人物と作業するための場所であり、Power BIのダッシュボード・レポート・データセットをまとめて管理している場所です。

データセットを選択 データセット(セマンティックモデル)というワークスペースに含まれるデータのまとまりを選択することができます。

 

MyWorkspace」と表示されている部分をクリックすると、既に作成されているPower BIのワークスペースが一覧表示されますので、こちらから希望のワークスペースを選択しましょう!

さらに「データセットを選択」は、下のスクリーンショットからわかるように、APIアクセスがないデータセットにはAlteryxからデータを出力することができませんので、他のデータセットを選択しましょう。

設定タブ② オプション

設定項目 内容
既存のファイルアクション Alteryxのワークフローを実行してデータそのものが変化した場合、データ出力時のアクションを「追加」、「上書き(既存の列を保持)」、「上書き(列を更新)」のいずれかを選択して設定することができます。
テーブルマッピング Alteryxのワークフローから出力する接続を、既存のデータセット内のテーブルにマッピングするための項目です。

 

「既存のファイルアクション」で「選択..」のドロップダウンをクリックすると、下のスクリーンショットのように表示されます。

「既存のファイルアクション」の選択肢は次の3つです。

設定項目 内容
追加 既存のデータセットに新しい行を追加します。
上書き(既存の列を保持) 既存のデータセットにあるすべての行を削除し、新しい行を追加します。データセットのスキーマ[ヘッダ行の構造]は変化しません。
上書き(列を更新) 入力したデータの構造によってデータセットのスキーマ[ヘッダ行の構造]を更新し、新しい行を追加します。

 

設定内容詳細

認証方法1:インターネットブラウザからサインイン

インターネットブラウザからサインインを選択し、「接続」ボタンをクリックすると、ブラウザウィンドウが開き、Power BIへのログインが求められます。

 

 

ログインするアカウントを選択し、少し待った後に下のスクリーンショットのような画面に変化したら、Alteryx Designerに戻りましょう!

 

 

ただし、Power BIにインターネットブラウザからサインインする方法では、ワークフローのスケジューリングが最大で6ヶ月までとなっており、定期的に認証し直す必要がありますのでご注意ください。

 

認証方法2:認証情報を提供

この認証方法では、上で述べたように、独自のAPIアプリケーションを作成してPower BIへのアクセスを許可していきます。

今回はAPIアプリケーションを作成する方法はご紹介しませんので、気になった方はこちらをご参照ください!

設定項目であるクライアントID、クライアントシークレット、テナントIDを入力して「接続」ボタンをクリックすると、認証方法1と同様にブラウザが開き、Power BIにログインするように求められます。ログインが完了し、認証方法1の最後のスクリーンショットの同様の画面が表示されたら、接続は完了です!

 

実行結果

実際にデータとツールをつなげてワークフローを実行すると、Alteryxの結果ウィンドウに下のスクリーンショットのようなメッセージが表示されました。問題なく実行できたようです。

 

 

 

さらにPower BI上からは、下のスクリーンショットのように、Power BI Service上から「TechBlog」ワークスペースにアクセスすることで、「NewDataset」というデータセットが新たに作成されたことも確認できます。

 

 

こちらのデータセットを用いることで、Power BI上でグラフや表の作成が可能になりました。

 

Power BIに出力したデータセットを用いてグラフを作成し、Alteryxのワークフローを更新したところ、更新されたデータがPower BIのグラフでも反映されていることが下のスクリーンショットのとおり確認できした。

 

 

 

 

普段からPower BIを使用している私としては、Alteryxのワークフローを回すのみでPower BIにデータが出力されることはとても便利だと感じました!

データが更新されても、取り込みの作業がシンプルになることがこちらのツールの魅力といえるでしょう。

 

注意点

Microsoft Power BI出力ツールでは、使用する際に3つの注意点があります。

・日時型のカラムを含むデータは、Power BIにデータそのものを出力できない

・Power BI REST APIを使用しているため、プッシュセマンティックモデルの機能に制限あり(制限事項一覧はこちら

Desktop Automation(スケジューラー)はサポートされていない

 

出力時やツール使用時には、気をつけましょう!

 

まとめ

今回はAlteryx上で作成したデータをPower BIのデータセットに出力できるMicrosoft Power BI出力ツールをご紹介いたしました。AlteryxとPower BIのどちらも使用している方は、こちらのツールを使用してスムーズにデータを活用してみてはいかがでしょうか?

 

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